ニュージーランドの春の代名詞、黄色い花のkowhai | コーファイの木

特徴

  • 花名:kowhai | コーファイ
    学名:Sophora microphylla
    和名:ハネミエンジュ
  • 分類:マメ科
  • 開花時期:9~11月
  • 生息地:ニュージーランド全土の河畔林、海岸の崖、内陸の灰色の低木林など、多種多様
  • 種類:8種類。樹高1~2メートルのものから最大25メートルの高木もあり、それぞれ特徴が違う
  • シチシンという毒素が含まれている

他のマメ科植物と同様、コーファイは空気中の窒素を固定することで土壌を豊かにし、周囲の植物に恩恵をもたらします。

コーファイの8種類の3種が、生息地の喪失と外来害虫の影響により絶滅危惧種に指定されています。
他の種は依然として比較的よく見られるものの、過去の農業のための森林伐採により生息地が大幅に減少しています。残っているのは孤立した一本の木かもしくは小さな林で、家畜や野兎などに自然繁殖を阻害されています。

マオリ族との関係

ニュージーランドマオリ族は、古くから薬効成分が高くまた耐久性があるKowhai | コーファイを重宝してきました。

コーファイの木はマオリ族にとってとても大事な薬効の原料です。
コーファイのすべての部分が有毒であることを知っていましたが、傷病の治癒に用いていました。

樹皮は砕いて水で煮沸し打撲や傷に、また煮沸した液体は wai kowhai | ワイ・コーファイ(コーファイ水)と呼ばれ、帯状疱疹やかゆみ、フケなどの皮膚疾患に用いられました。

根や葉などの部分は、胃腸、呼吸器、皮膚、筋肉痛など疾患に使われました。

耐久性と弾力性に優れているコーファイの木材は、様々な道具や武器の製造に広く用いられました。

根は matau |釣り針の、枝は畑を耕したり木を割る道具や鳥を捕獲する罠の材料として、それから taiaha|木製の槍やパトゥ|棍棒などの武器にも用いられました。

強い毒性を持つため、食器として使われることはありませんでした。

強度と耐久性を必要とする whare|家・建物や柵などもコーファイ材で建てられていました。
特に柵は敵の戦闘部隊の侵入を防ぎ人々を守る為の目的で建てられており、コーファイの耐久性が高く評価されていたことを証明しています。

ヨーロッパからの入植者もコーファイの美しとその実用性を認め、枕木、住宅のブロック、杭など、様々な用途に用いました。

マオリの人々は現在でも、コーファイの自然資源としての独自の特性をよく理解しています。特に木々は、資源としてだけでなく豊かな意味を持つものとして、日常生活において重要な役割を果たしてきました。

マオリの創世神話では、森の守護者であるタネが光が世界に降り注ぐように大地と空を分けました。この為マオリ族に伝承されることわざには、様々な木々の性質を用いてより深い意味を伝えるものが沢山あります。

コーファイも例外ではありません。

育て方

コーファイは見た目が美しいだけでなく、鳥や土壌にも優しい木ですので裏庭で育ててみたくなった方は、次の点に注意して育ててみて下さいね。

  • 必ず2~3年目の苗を植える
  • 植え付けは3月~5月のNZの秋に
  • うさぎや他の動物にかじられないように苗の回りを保護する

あとがき

ウェリントンでは最近ずいぶんと暖かくなったせいかコーファイはだいぶ散ってしまいましたが、その代わりニュージーランドのクリスマス・ツリーと言われる Pōhutukawa | ポーフツカワの蕾が膨らみ始めました。

ニュージーランドの夏ももうそこまでです。

Ngā mihi
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