タラナキ 紀行 ① : 【家族で楽しむ自然編】トレッキング/スリー・シスターズ・ロック/キャンプ


Kia ora

サーフィンや雄大なタラナキ山のトレッキングなど大自然を楽しめる場所として知られているタラナキ地方。

そのタラナキで家族で自然を堪能したいという方へ、タラナキ山のふもとのショートトレッキングコースや、あまり知られていない観光スポットのスリー・シスターズ・ロック、それからお勧めのキャンプ場を紹介します。

  はじめに

私ども家族は、クリスマスホリディ中はたいていキャンプしながらニュージーランド国内を旅しています。

ひとつのキャンプ場に4、5日滞在しながら移動して、だいたい10日から2週間の旅です。

今回(2022年)のクリスマスホリディはタラナキとロトルアでキャンプ生活をしながら、充実した時を過ごすことが出来ました。

その旅紀行の初回編は、タラナキの自然編として子供連れで行ったショート・トレッキングコース2本、Mangamahoe Lake  ( マンガマホエ湖) と Dowson Falls ( ドウソン・フォールズ) と、迫力のある岩スリー・シスターズロック、それから美しい海に面したオアクラ・キャンプ場について紹介します。

   タラナキ山  ショート・トレッキング

 ◎ 富士山によく似たタラナキ山

ニュージーランドで最も雄大で印象に残る山として有名なタラナキ山は、シンメトリー(左右対称)の山としても世界中に知られています。その有名な円錐形の形は12万年かかって形成されています。標高は2,518メートルと、富士山(標高は3,776m)ほどは高くありませんが、富士山によく似ているため、かのトム・クルーズが主演した日本映画『 Last Samurai 』のロケ地として使われました。


活火山であるタラナキ山は、ニュージーランドの先住民マオリ族にとっては生命を持つものと見なされ、その頭つまり頂上には足を踏み入れることができません。ですので頂上ではなく、頂上近くまで登ることができます。
ちなみに最後に噴火したのは1854年です。

タラナキ山周辺はエグモント国立公園と呼ばれ、春から秋にかけては登山客やトレッキングを楽しむ沢山の人々が訪れます。
山の頂上近くまでを往復する1日コースや、周りの絶景を楽しむ2~3日コース、それからピクニックがてらの短時間コースもあります。

私ども家族が経験した二つのコースは、Lake Mangamahoe (マンガホエ湖)と、Dawson’s Fall ( ドウソン滝)のショート・コースの簡単なコースで、小さなお子さんがいる家族も楽しむことができます。

 ◎ Mangamahoe (マンガホエ湖)コース

1935年に作られた人工池マンガホエ湖の周りを一週するコースです。距離は4.8 km 、およそ1時間ほどかかります。白鳥やアヒルなどの沢山の鳥が泳いでいる湖の向こうにタラナキ山が見え、またニュー・プリマス市内から車で15分足らずの距離にあるとあって、市民の憩いの場となっています。

 

が、実際に歩いた感想は、コースそのものが単調で、シダやコケなどの植物が見られずこれといった特徴がなく退屈でした。

ですので、湖でピクニックがてらの散策には向いていますが、これまでニュージーランドでトレッキングやハイキングを経験した人には物足りないと思うのでお薦めしません。

 ◎ Dawson Falls ( ドウソン・フォールズ) Wilkies Pools Loop Track (ウィルキーズ・プール・ループ・トラック)コース

ドウソン・フォールズ周辺には、ビジター・センターをスタート地点として、10分のコースから1日かかるコースと色々なトレッキング/ハイキングコースがあります。

その数あるコースの中で、最も人気のある Wilkies Pools Loop Track (ウィルキーズ・プール・ループ・トラック)を歩いてみました。


ウィルキーズ・プール・ループ・トラックは、19km、1時間強の道のりです。NZの固有種のtōtara、kamahiなどの樹木の枝や、こけで覆われた石に囲まれた今にも小人が出てきそうな Goblin Forest の他、吊り橋、滝があったりと見所が沢山。人気があるコースであることに頷けます。

手を伸ばすと触ることが出来るくらい間近に、piwakawakaとスズドリを見かけました。他にもニュージーランドの固有種の鳩 kereruも生息しているそうです。

この日はとても暑く滝つぼに浸かった後に休憩したりしてゆっくり歩いたので、コースの最終地点に着いた時にはスタート地点から二時間半ほど時間が経っていました。

 

ウィルキーズ・プール・ルー・トラックがあるドウソンズ・フォールズは、Stratford ( ストラッドフォード)からエグモント国立公園に車で30分ほど入った所にあります。
人気のある場所なので、ビジター・センター下の駐車場はすぐ埋まってしまいます。
繁忙期には朝早く到着することをお薦めします。それからタオルの用意をお忘れずに。

  スリー・シスターズ・ロック

ニュージーランド人にもあまり知られてない名所に、スリー・シスターズ・ロックと呼ばれる大きな岩があります。

スリー・シスターズ・ロックの名前から、三つある岩を想像しますが、実際に目にするのは二つのです。 以前は三つありましたが、一つは荒波に削りとられて無くなってしまいました。100年前には四つ岩があったそうです。自然の驚異を感じさせられますよね。ちなみに岩の高さは25mあります。

そのスリー・シスターズ・ロックの横には、これまた巨大なエレファント・ロックが並んでいます。残念ながら2016年に大嵐に見舞われ、鼻にあたる部分の岩が崩壊してしまいましたが、それでも象の形の名残を見ることができます。

スリー・シスターズ・ロックとエレファント・ロックを見るには、海辺の泥や岩の上を10分ほど歩きます。ゴム草履やタオルの用をお忘れのないように。

それから、必ず引き潮の時間帯に訪れることが大事です。満ち潮時は腰まで浸かってしまいます。

スリー・シスターズ・ロックとエレファント・ロックの回りを歩いたり、洞窟の中を覗いてみたりしながら30分ほど過ごしている間に、潮が満ちてきて駐車場に戻るころには膝まで浸かってしまいました。

スリー・シスターズ・ロックはニュープリマス市から海岸線に沿って北に車で一時間のところ、Tongaporutu(トンガポルトゥ)に位置します。ニュープリマスとオークランド/ロトルアの間を移動の際に立ち寄ってみてはいかがですか?
その際はくどいようですが、潮の満ち引きを調べておくことをお忘れなく。

  オアクラキャンプ場

自然を満喫する旅にはキャンプ生活が一番似合っていると言っても過言ではありません。

キャンプ生活自体がオーガニックな上に、たいていのキャンプ場は美しい海や野山、それから観光名所の目の前と理想のスポットに立地しています。それに懐にも優しいのでひとところにゆっくりと滞在できる分自然を親しむ時間も増えるという訳です。

今回の夏のキャンプ旅行中、タラナキでは Oakura Beach Holiday Park に4泊5日滞在しました。Oakura ( オアクラ ) はニュープリマス市内から車で海沿いに15分ほど南下した所に位置付し、海に面する静かで閑静な住宅地です。

キャンプ場の目の前にも海が広がっており、朝晩も暖かったので一日中ビーチで過ごせました。

それから、もともとこじんまりとしたキャンプ場ということもあるのでしょうが、宿泊客の大半は家族連れで9時に日が落ちて暗くなると静かで、騒ぐ人はいませんでした。釣り用のボートや、それからジェットスキーが横行することもなくまさに平和そのもの。

海の目の前、静かだという他にも、キッチンやシャワートイレなどの共同施設も常に清掃されてきれいな状態で、キャンプ生活も快適。

すぐ近くには、Four Square のお店や、カフェ、レストランもあります。

気になる料金ですが、繁忙期中に親子三人で電源付きのサイトで1泊65ドルでした。高い質を考えると、かなりお得な料金だと思います。

という訳で、家族そろってとても気に入ったオアクラのキャンプ場には次回のタラナキ滞在でも泊まるつもりです。

オアクラ・キャンプ場の詳細はこちらでご確認下さい。テントサイトだけでなくキャビンに泊まることも出来ます。

https://www.oakurabeach.com/

それから滞在の際は、サーフィンの経験がない方もボディボードを持って行かれることをお薦めします。

  あとがき


これまで、タラナキ山のショート・コース・トレッキング・コースとして、Mangamahoe Lake  ( マンガマホエ湖) とWilkies Pools Loop Track (ウィルキーズ・プール・ループ・トラック)、soそれからスリー・シスターズ・ロック、オアクラのキャンプ場を紹介しました。

実は子供が腕にギブスをしていたため、計画していた日帰りのトレッキング・コースをあきらめてショートコースに変更しましたが、それでもWilkies Pools Loop Track (ウィルキーズ・プール・ループ・トラック)はとても美しく、そしてトレッキングとしてもとても楽しいコースでした。
皆さんも是非試してみてください。

それから、これからキャンプをしたいという方に、特にお子さんのいるご家族用にキャンプを楽しむコツについても特集しています。ご参考ください。

 

次の編ではタラナキのアート編を予定しています。ご期待のほどを。

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ABOUTこの記事をかいた人

1997年にNZに渡航。以来住み心地がよく現在に至る。旅行、ホテル業界を経て現在は教育業界に従事。 趣味は、ガーデニング、アートと映画鑑賞、夏のキャンプ旅行。 パートナーと中学生娘とウェリントン在住。