タラナキ紀行② : 【アート編】レン・ライセンター/レワレワ・ブリッジ/ライトアップ・ショー

Kia Ora

美しい海岸と雄大なタラナキ山で知られているナキことタラナキ。そのタラナキ地方の中心部にあたるニュープリマス市は、言わずと知れずコンテンポラリー・アートの街としても名を馳せています。

そのニュープリマスの数ある面白いアートスポットの中から、観光名所でもあるレン・ライ・センターとレワ・レワ・ブリッジ、それからプケクラ・ガーデンのライトショー を紹介します。

   

   はじめに

クリスマスホリディのキャンプ旅行で滞在したタラナキ旅行記の2回目になります。

初回編では家族で楽しむ自然のアクティビティやキャンプ場について紹介しました。

続いてこの編では、ニュープリマス市内で家族で楽しめるアート・スポットを紹介します。

初編のタラナキの自然編をご覧になりたい方はこちらをご覧下さい。

   レン・ライ・センター ( Govett- Brewster Art Gallery )

ニュープリマス市のアートの発信地として、まず  Len Lye Center (レン・ライ・センター)を紹介します。
本当の名前は Govett- Brewster Art Gallery ですが一般には レン・ライ・センターとして、レン・ライをはじめニュージーランドのエッジの効いたコンテンポラリー・アートの美術館として知られています。

ニュープリマスを訪れた人の中には、名前だけではピンと来なくても、一面銀色の建物と聞いて思い出す人が多いことでしょう。

レン・ライはニュージーランド人の間でもあまり馴染みがありませんが、世界で最初にアニメーション・フィルムを製作した実は知る人ぞ知る人物です。ウォルト・ディズニーの仕事を蹴って、フィルムと動く彫刻のアーティストとして移住先のアメリカ合衆国で成功を収めました。

海岸線沿いに建っている Window  Wand ( 風に揺れる棒)と呼ばれる彫刻も、レン・ライの作品で、インスタグラムで人気のあるスポットとなっています。

そのレン・ライの作品をニュージーランドで初めて展示したのをきっかけに、The Govett- Brewster Art Galleryはレン・ライの作品を収蔵するようになり、今ではレン・ライセンターの名前で呼ばれるようになりました。

左下の写真に写っているのは、 Sky Snake というタイトルのレン・ライのお手芸ともいえる動く彫刻です。真っ暗な部屋の高い天井から吊り下げられた5m位の長さの金属がうねる様子を下から眺めます。思い思いに真下に立って動きに合わせて踊ったり、床に寝ながら観てみたりと、楽しい体験でした。

他にもレン・ライの原子核に関する展示や、自然環境をテーマにしたマオリやパシフィックのコンテンポラリー・アーティストの展示が併設されており見どころ沢山でした。

 

レン・ライセンターは、小さいですがレン・ライや精鋭のコンテンポラリー・アート作品が並んだ美術館です。アート好きな方は是非どうぞ。

★ The Govett- Brewster Art Gallery/レン・ライセンター情報
クリスマス日を除き毎日会館(10am – 5pm)
入場料金:大人15ドル、65歳以上 10 ドル、16歳以下無料
住所 : 42 Queen Street,New Plymouth, 4310 Aotearoa New Zealand
電話番号:Tel (+64 6) 7596060
e-mail : govett.info@govettbrewster.com

★レン・ライ情報
Leonard Charles Huia Lye
(1901 – 1980) クライストチャーチ出身。マオリやアボリジニ、パシフィック文化をいち早くアートに取り入れた。1924 年にイギリスへ渡航した後、フィルムに直接刻んだ世界で初めてのアニーメーション・フィルムを製作発表。イギリスのディズニーと呼ばれた。その後アメリカ合衆国に移住し、1960年から動く彫刻Window Wand ( 風に揺れる棒)  を製作し北米で広く展示される。その後もスチール等の素材を使って動く彫刻の製作活動を続ける。1977年母国のニュージーランドで初めてThe Govett-Brewster Art Galleryで 展示。1980年他界。

   レワ・レワ・ブリッジ

美術館の続きは、 Te Rewa Rewa Bridge ( レワレワ・ブリッジ)   という橋を紹介します。

Waiwhakaiho川にかかるこのレワレワ・ブリッジは、全長70m、幅2.5 m、高さ10m。2010年に開通し、歩行者と自転車のみが渡ることが出来ます。

一見魚の骨のようにも見えるこの橋は、その昔川の北側にあったマオリ族のレワレワ集落に葬られている戦士の魂を弔おうと、一陣の風を意識してデザインされています。
また、今も生きている山としてマオリ族が崇める活火山のタラナキ山を湾曲したアーチの中に捉え、未来永劫の願いが込められています。

このレワレワ・ブリッジは12.7 km のCostal Walkway と呼ばれる海の遊歩道に繋がっています。歩くもよし、自転車やキック・スクーターやローラー・スケートに乗りながらでもよし、海の眺めを楽しみながらアクセス出来ます。

   プケクラ・ガーデン・ライトアップ・ショー

夏にタラナキを訪れる人が忘れてならないのが、プケクラ・ガーデンのライトアップ・ショーです。

プケクラ・ガーデンは市街地に位置する植物園です。滝や池を眺めながら森林散策が楽しめる他、子供向けの動物園、クリケット場、野外コンサート会場なども併設され、その広さは52ヘクタールにもなります。

そのプケクラ・ガーデンが、毎年夏になると色鮮やかにライトアップされ、昼間とは違ったファンタジーな雰囲気を楽しむことが出来ます。

このライトアップは「TSB Festival of Lights」と呼ばれ、毎年12月中旬から1月中旬にかけて5週間の間開催されています。日替わりでコンサートも開かれ、天気の良い夜は沢山の人で賑わいます。入場料は無料です。

下の写真はオランダのCastor Bours and Wouter Widdershovenによる『 Firefly Field』という作品です。文字通りホタルがなきながら地面の上を飛び交う様子がライトで作られています。皆引き込まれたように見ていました。動画で紹介できなくて残念です。

このライトアップショーは冬の間は街中で開催されています。タラナキを訪れる予定のある人は是非HPにて詳細を確認ください。

https://www.festivaloflights.nz/

   あとがき

これまで、二回に渡ってタラナキの紹介をしてきました。
タラナキ山と美しい海岸線、それからアートの街でもあるタラナキは、ニュージーランドの理想の場所と言っていいかもしれません。
実を言うと、私自身タラナキに引っ越したいと思っているほどです。

私のブログを読んでいただいている方の中には、将来ニュージーランドに移住したいと思っていらっしゃる人も多いかと思います。
もし、移住場所を決めるために下見旅行を計画されていれば、このタラナキを計画にいれることをお薦めします。

次回はロトルアの家族で楽しめる粋な温泉 Waikite Valley ( ワイキテ・バリー) と、3Dメイロを紹介する予定です。ご期待のほどを。

Ngā mihi
wonderer

ABOUTこの記事をかいた人

1997年にNZに渡航。以来住み心地がよく現在に至る。旅行、ホテル業界を経て現在は教育業界に従事。 趣味は、ガーデニング、アートと映画鑑賞、夏のキャンプ旅行。 パートナーと中学生娘とウェリントン在住。