子連れ家族でニュージーランドをキャンプしながら旅して回るコツ

Kia ora

NZは空前のキャンプ・ブーム。コロナ禍で海外旅行が出来ない代わりに国内旅行を楽しむ人が増えているからだとか。せっかくNZ にいるのだから、海や山に囲まれた大自然の中で一度はキャンプ生活を体験したいものです。

そこでこの編ではキャンプしながらNZを旅行するコツを紹介します。子供がいるという理由でためらっている方も是非ご覧ください。

はじめに

我が家のクリスマスホリディは、家族で国内のキャンプ旅行が恒例となっています。10日~2週間の間、ウェリントンを離れて色々な所を回ります。この夏は、南島のゴールデン・ベイウェスト・コーストの地域の3か所で10日間キャンプしました。

キャンプ生活の魅力は、自然に即したシンプルなライフ・スタイルと、経済的な面です。宿泊代がホテルの1/3以下なので、長期の旅では宿泊費をかなり抑えることができます。それから、これぞNZと言える人里離れた所を訪れるのにアクセスしやすい利点もあります。

その一方で、繁忙期はどの宿も一杯という理由で予定変更が効かず、時には悪天候の中でもテント生活することもあります。

ですので、キャンプ生活にはそれなりの覚悟と準備が必要です。特に子供が一緒の場合は念入りにする必要があります。

キャンプ日程はよく考えて組み立てる

キャンプ生活を急かせるような日程は禁物です。
とにかくゆっくりとした日程を組むことが成功のカギです。

同じキャンプ場にゆっくり滞在

テントを張るなどのセッティングだけでなく、テントや備品を片付けて車に積む作業も一苦労いるものです。その作業を何度も繰り返すと、楽しい筈のキャンプ生活にもうんざりしてきます。
それから、天候が悪い日がある事も想定して、一箇所に余裕を持ってゆったり滞在するように旅行日程を組みましょう。

私たち家族の場合は、一回の旅行でキャンプするのは三ヶ所まで、そして一ヶ所に最低3日は滞在するようにしています。

早い時間にキャンプ場に到着

当たり前のことですが、日が落ちる前にキャンプ場に着いてテントを張ります。特に安いキャンプ場ではテントを張る場所が決まってない所が多いです。良い場所を確保する為にも、繁忙期には早く到着する事をお薦めします。

万が一交通渋滞やキャンプ場が見つかりにくかったなどの理由で移動に時間がかかっても大丈夫なように、余裕を持ってスケジュールを組みましょう。移動が長時間になる場合は、道中宿に一泊して翌日に目指すキャンプ場に入る手もあります。

初日の夕食は簡単なものを

暑い中を長旅するだけでも疲れるものですが、その上に汗だくになってああでもないこうでもないと言いながらやっとテントを張ったりセッティングして、その上空腹の状態で夕食を作るとなると大変です。特に子供がまだ小さくて目が離せない時は辛くなるばかりです。
ですので、初日は簡単な食事で済ませることが賢明です。カレーライスは二日目以降に作るようにしましょう。

元旦の移動は避ける

大晦日のキャンプ場はどこも賑やかで、夜遅くまでパーティーをする人が必ずいます。大音響といかないまでも、テントのすぐそばで人の話し声や歩く音が聞こえてくると気になって眠れなくなることもあります。
不眠状態で片付けて、次の目的地に移動、そしてまたセッティングするのは大変です。
元旦の移動は極力避けるようにスケジュールを組みましょう。

準備は万端に

快適なキャンプ生活を送るには、それなりの設備が必要です。

テントの選び方

キャンプと言えばテント。テントでキャンプ生活の良し悪しが決まるといっても過言ではありません。 雨風が凌げる耐久性があることは勿論、子供連れ家族の長期キャンプには、寝るスペースとは別のスペースは必須です。腰をかがめなくて立って入れる高さで、荷物を置く他に雨の日など家族でゲームしたり過ごせます。

留意点として収納スペースと扱いやすさがあります。車のスペースを考えて、最低限必要なスペースがあるテントを選ぶことをお薦めします。そして、夫婦二人で簡単に持ち運んで張ることができるかどうかも購入する前に考慮する必要があります。

キャンバス生地のテントは頑丈で耐久性がありますが、組み立てが厄介な上に重くて収納スペースも取ります。一箇所に大家族で集合して何日も滞在するにはいいですが、周遊型には向いていません。

ちなみに我が家は親子三人用のテントとしてKathumandu の Retreat 150 を使っています。この6年の間に色々な天候に耐え、また、今でも販売いるためパーツの取り替えや修理も簡単にでき長く使えます。詳細はこちらを。https://www.kathmandu.co.nz/gear/tents-and-shelters/camping-tents/retreat-150-module-tent.html?colour=4793

備品

◆ 必要なもの

テントの他に必ずいるのはスリーピング・マットやマットレスなどの寝具と、それから折り畳み椅子です。長い間地面に座るのはとても疲れるのでやはり椅子は必要です。そして調理器具と食器。懐中電灯と虫除けスプレーも忘れずに。

洗濯物用とは別に食器や食料品を入れて運ぶ大きな容器もあると便利です。

子供の遊び道具の他にも、家族全員で参加できるカードゲームや人生ゲームなども重宝します。

◆ コンパクトに

備品、食器、食品、衣類などをまとめると大変な量になり車の中に入り切れないということもあるかもしれません。

ですので、備品はできるだけ小さく抑えるようにしましょう。最近は技術の発達によりマットレスやタオルなどもかなりコンパクトにまとまります。衣類もすぐに乾くものであれば、着替えが沢山無くても大丈夫です。少々値段は高いですがセールや、Trade Meなどで 少しづつ揃えることをお薦めします。

◆  テントの中の収納も

長い間テントの中で暮らす成功の秘訣に、日常用品の収納方法を工夫があります。縦の空間を上手に使ってスペースを取らず、またある程度の決まりがある仕分けが必要です。

折り畳み可能の食器棚があるとかなり生活が楽です。ちなみに我が家のキャンプ生活ではこの食器棚と、積み重ね可能なプラスチックのキューブ型容器が重宝しています。キューブ型容器に各自の衣類や、食料品、食器を詰めて車で移動し、テントの中では衣類のキューブ箱はそのまま上に積み上げて洋服箪笥として、中身を食器棚に移して空になったキューブ箱はキッチンとテント間を食器や食料品を運ぶのに使っています。

予行練習をする

いきなり遠出のキャンプを行う前に、近場で一泊二泊でもいいので予行練習をしましょう。テントや備品の状態を確認したり、車に積む量などの計算が出来ます。

キャンプ場の選び方

ひとえにキャンプ場と言っても色々なタイプのものがあります。キャンプ場協会に加入して設備やサービスが行き届いているキャンプ場もあれば、個人経営、それからDOC( Department Of Conservation :  自然環境保護省) 管轄での素朴なキャンプ場もあり、値段も繁忙期に1泊90ドル近くから無料のものもあります。

子供連れでキャンプが初めて、それから全く土地勘がない土地でキャンプする場合は、トップ10ホリディパーク加盟キャンプ場が無難な選択だと言えるでしょう。繁忙期は1泊90前後、また規模が大きいためせわしない感があるかもしれませんが、清潔で設備が整っている他、子供用の遊び場も充実しており子供は存分に楽しむことができると思います。
https://top10.co.nzhttps://top10.co.n

同じような加盟グループにKiwi Holiday Park があります。こちらは私の経験から言うと、僻地にもあって個性的で素晴らしいキャンプ場もありますが、中にはしばらく掃除されてない上に台所の器具や洗濯機が故障していて不快な気持ちで泊まった所もあります。予約前には必ずレビューを見ることをお薦めします。
https://www.tourism.net.nz/new-zealand/accommodation/camping-and-holiday-parks/new-zealand/kiwi-holiday-parks

個人経営のキャンプ場も、必ずそのキャンプ場のホームページだけでなくレビューで確認しましょう。
私ども家族は味のある小さなキャンプ場に好んで泊まります。この夏の旅ではオーナーの心遣いが行き届いたオーガニック・ファームやコミュニティ経営のキャンプ場で動物に囲まれ楽しく暮らしました。料金も1泊45ドルとありがたかったです。

* 個人やコミュニティ経営のキャンプ生活を綴っています。興味のある方はこちらもどうぞ。

 

DOC( Department Of Conservation :  自然環境保護省) が保有するキャンプ場は、大自然に囲まれた僻地にも存在し無料もしくはそれに近い料金で泊まれますが、シャワーが無いなど設備がそこまで整ってない所が多く、小さな子供連れで数日間滞在するには難しいかもしれません。

キャンピング・カー

では、キャンピング・カーはどうでしょうか?  テントを張るなどの面倒臭い作業が要らず、天候にもあまり左右されず楽なように見えます。が、以外と知られてないのがそのサイズによるデメリットで、子供連れ家族用の大きなサイズのキャンピング・カーは、停める駐車場を探すのが困難です乗用車でキャンピング・カーを牽引し、買い物などは乗用車で行うという手もありますが、キャンピング・カーを牽引しながらの運転は、そう簡単ではありません。曲がりくねった山道を走ることや、時々交代して運転する状況などを考えると賢い方法だとは言えないでしょう。

ですので、よほど慣れてない限りは、周遊型の旅に多人数用の大型のキャンピング・カーはお薦めしません。

あとがき

このブログを読んで次の夏は家族でキャンプ旅行をしたくなったという方には、今から旅行のコースを考えたり備品を揃えることをお薦めします。

もしクリスマス休暇を利用するのであれば、遅くとも9月までにはキャンプ場やフェリー等の予約を済ませておいたほうが良いでしょう。それからペットの預かり先の予約も忘れずに今のうちに。

Ngā mihi
wonderer

 

ABOUTこの記事をかいた人

1997年にNZに渡航。以来住み心地がよく現在に至る。旅行、ホテル業界を経て現在は教育業界に従事。 趣味は、ガーデニング、アートと映画鑑賞、夏のキャンプ旅行。 パートナーと中学生娘とウェリントン在住。