世界中で社会現象を巻き起こしたブロードウェイミュージカルの映画化作品『Wicked |ウィキッド』。
その『Wicked |ウィキッド二人の魔女|』の続編、『Wicked: For Good|ウィキッド永遠の約束』を一足先にニュージーランドで観たレビューです。
名作小説「オズの魔法使い」で少女ドロシーが迷い込んだ 「オズの国」の二人の魔女を、アリアナ・グランデ(グリンダ役)とシンシア・エリヴォ(エルファバ役)が引き続き出演。二人の友情の最終章が描かれています。
日本公開は2026年3月6日です。
『Wicked For Good | ウィキッド 永遠の約束』
英題:『Wicked : For Good』
ジャンル:ミュージカル/言語:英語/上映時間:137分/
制作国:アメリカ合衆国/製作年:2025年
原作:ミュージカル劇「ウィキッド」グレゴリー・マグワイアの原作小説に基づく
監督:ジョン・M・チュウ
脚本:ウィニー・ホルツマン、デイナ・フォックス
製作:マーク・プラット、デイヴィッド・ストーン
出演者:シンシア・エリヴォ、アリアナ・グランデ、ジョナサン・ベイリー、ミシェル・ヨー、 ジェフ・ゴールドブラム、イーサン・スレイター、ボーウェン・ヤン、マリッサ・ボーディ
配給:東宝東和
日本公開日:2026年3月6日
あらすじ
西の悪い魔女として悪魔化され、オズの森に隠れてひっそりと生活を送っているエルファバ。一方のグリンダは「善良なグリンダ」と位置付けられ、エメラルド・シティの宮殿で名声と人気に浸っている。
エルファバは動物愛護のために闘い、グリンダは世間体とエルファバとの過去の友情の間で葛藤する内に、二人はこの新しい人生と自らの選択が招いた結果に向き合わざるを得なくなる。

感想
オープニングのマンチキンランドでの10分に渡るグリンダらの歌とダンス・シーンは、これぞミュージカル。
わくわく感と高揚感で一気に盛り上がりました。

主人公の二人、グリンダ役のアリアナ・グランデと、エルファバ役のシンシア・エリヴォは『Wicked | ウイキッド』全編生で歌っているそうです。
素晴らしく歌唱力のある二人が生で歌って臨んだのですから、そりゃあ臨場感がありますよね。撮影現場スタッフも感激して時折涙ぐんだとか。
それから、『Wicked | ウイキッド』を監督したジョン・M・チュウは自称「歌詞をあまり聞かないタイプ」で、このため逆に歌詞を映像で理解しないといけない時があるそうです。そのせいかどうかはわかりませんが、「すべての曲がぴったりと合っていて、長さも適切かどうかを確認するため」に、曲を抜いたバージョンも作ったとか。
セリフが歌われることに違和感を覚えるミュージカル映画がたまにありますが、この『 Wicked:For good | ウイキッド永遠の約束』では全くなかったのは、出演者の歌唱力と緻密に計算された展開の賜物でしょう。
ただ後半の部分は歌が主体でダンスが少ないので、がっかりする人が多いかもしれません。
その代わりと言っては何ですが、光と影にいる主人公グリンダとエルファバの二人の環境の対比や、苦悩、そしてお互いを想い案じる感情が交差する様子が、歌と演技で見事に表現されていて、ストーリーもとても面白かったです。
個人的に『永遠の約束』編では歌はグリンダ、演技はエルファバと思います。
それから、『オズの魔法使い』のドロシーや、ブリキの男、かかしの男、ライオンの秘話が込められていてかなり得した気分になりました。
後で知ったのですが、3Dバージョンもあるそうです。オープニングや動物が沢山出てくるシーンは3Dで観るとより画像を楽しると思います。

海外でのレビューは賛否両論に分かれているようですが、元々原作が舞台で上演されたときから、この後半の部分はかなり批判を浴びてました。
その後半を、敢えて主人の二人の心情を掘り下げながら、オズの魔法使いの秘話を混ぜて作ったジョン・M・チュウ監督の手腕は大したものだと思います。
高校生の娘と私二人とも楽しめたので、星4つ。
後半にダンスシーンがもっとあったら星5つでした。
★★★★

プロフィール
監督:ジョン・M・チュウ
Jon M. Chu, アメリカ合衆国の映画監督、映画プロデューサー
1979年アメリカ合衆国カリフォルニア州生まれ、2003年に南カリフォルニア大学で映画とテレビ制作の美術学士号を取得。2008年、『ステップ・アップ2:ザ・ストリート』にて長編映画監督デビュー。2018年、監督を務めた『クレイジー・リッチ!』がアジア人キャストの映画としてはアメリカ合衆国では異例のヒットを記録する。日本では2025年3月公開の『ウイキッド二人の魔女』は全世界で6億9000万ドルを超える収益を上げ、史上最高の興行収入を記録したミュージカル映画となった。

グリンダ役:アリアナ・グランデ
Ariana Grande-Butera アメリカ合衆国のシンガーソングライタ
1993年 アメリカ合衆国のフロリダ州に生まれる。
グラミー賞を2回、ブリット・アワードを1回、ビルボード・ミュージック・アワードを2回、アメリカン・ミュージック・アワードを3回、 MTVビデオ・ミュージック・アワードを10回、ギネス世界記録を20回受賞。2024年公開の『ウィキッド ふたりの魔女』は、2024年11月22日にアメリカで公開され、アカデミー賞、ゴールデングローブ賞、クリティクス・チョイス・アワードなどで助演女優賞にノミネートされた。Instagramのフォロワーは、世界で6番目に多く、女性としては3番目である。ベジタリアン、親日家である。

エルファバ役:シンシア・エリヴォ
エルファバ役:シンシア・エリヴォ
Cynthia Erivo イギリスの女優。
1987年、ナイジェリア出身の両親の元ロンドンに生まれ、イースト・ロンドン大学と王立演劇学校に学ぶ。2011年に舞台デビューし、舞台『カラーパープル』の主人公セリー役でトニー賞のミュージカル主演女優賞、グラミー賞最優秀ミュージカル劇場アルバム賞を受賞。2019年の映画『ハリエット』を主演と主題歌を歌い、アカデミー賞主演女優賞と歌曲賞にノミネートされ、高い評価を受けた。2024の『ウィキッド ふたりの魔女』ではアカデミー賞の主演女優賞にノミネートされる。
バイセクシュアルであることを公表している

あとがき
『 Wicked Good | ウイキッド永遠の約束』について紹介してきましたが、一言で簡単に言うと、久しぶりにいいミュージカル映画を観たという感想を持ちました。
何よりセリフを話す代わりに歌で表現されることに、まったく違和感を感じなかったのがよかったです。
第一部の『 Wicked | ウイキッド二人の魔女』を観てなくても大丈夫ですが、観ているともっと面白くなると思います。
それから、『オズの魔法使い』のストーリーもおさらいしておくことをお薦めします。
Ngā mihi
wonderer ( she/her )









