NZ社会では常識の「ジェンダー代名詞 pronouns |プロナウンをマスターしよう!

Kia ora

「ジェンダー代名詞pronouns|プロナウン」って知っていますか?

多様性が進む世の中、ジェンダー・ニュートラル化が一般化し、英語圏では「ジェンダー代名詞pronouns|プロナウン」が頻繁に使われるようになりました。

とりわけ「ジェンダー・ギャップ指数2025」で148か国の中で5位に就くなど、ジェンダー・ニュートラルが特に進んでいるニュージーランドでは、「ジェンダー代名詞pronouns|プロナウン」を使い分けることは今や常識となってきています。
ビジネスシーンでは、知っておかないと恥ずかしい思いをするかもしれません。
特に 一人の人を複数を表す they を用いた表現にとまどうことでしょう。

この編ではその「ジェンダー代名詞pronouns|プロナウン」の意味や重要性、実際に取り入れる際のポイントを紹介していきます。

はじめに

「ジェンダー代名詞 pronouns|プロナウン」とは?

一般に、プロナウン(pronouns)は人や物を指すために使う代名詞です。
日本語では「それ」「あの人」、英語では「He」や「She」などが代名詞にあたります。
そして、そのプロナウン|代名詞の中でも、性別表現のある人称代名詞のことをジェンダー代名詞といいます。

ここで注意しなければならないのが、ジェンダー代名詞が表す性別表現とは、人に認識をして欲しい性別だということです。言い換えると、

ということになります。

昔は男性、女性の二つで性別がされていましたが、現代社会ではジェンダーアイデンティティ(性自認)として、性別を男女で分類する時代ではなくなりました。
特に若い世代ではその傾向が顕著に現れています。

そのジェンダーアイデンティティ(性自認)には主に次の三つのタイプがあります。

ノンバイナリーは、生まれた性別とは別の自認を持つ「トランスジェンダー(LGBTのT)」ではありません。トランスジェンダーがどちらかの性を強く認識しますが、ノンバイナリーは自分の性別を定義していません。

© WDibble Photography 2017

そうした背景の中、

  • 見た目やイメージから性別を推測されることを防ぐために、本人が希望する呼び方を明示するため
  • 自身はシスジェンダー(生まれたときに割り当てられた性と性自認が一致する人)であっても、「相手が勝手に推測するのではなく、本人がどう呼ばれたいかを尊重すべき」という考えを示すため
  • 差別や偏見により苦しい思いをする人が減少するため。

といった理由で、「ジェンダー代名詞 pronouns|プロナウン」が使われています。

世界でプロナウンが注目され始めたのは、2019年だと言われています。この年世界的なシンガーソングライターのサム・スミスが歌詞に they を取り入れたのをはじめ、複数のセレブたちがSNSななどでノンバイナリーを公表しました。

アメリカ合衆国元副大統領のカマラ・ハリスも she / her のジェンダー代名詞を用い、大統領選挙キャンペーン中、トランプ大統領が「自分は for you |君たちのためだ」「ハリスは for them |彼らのためだ」と揶揄し、失笑を買いました。

ジェンダー代名詞の使い方

ニュージーランドではメールの署名欄にプロナウンを記載するケースも少なくなくありません。そうすることでビジネスシーンにおけるコミュニケーショントラブルを未然に防げるからです。

実は、ジェンダー代名詞を明示する人以上に、相手側や周囲人が気を付けないことがあります。

ノンバイナリー代名詞を会話の中で使うことは、普段英語に慣れている人でも間違えやすいものです。
とっさに、They is とは口に出ません。
そういう時は、John did…… John is…… John did…. と名前を使い続けるとよいでしょう。

注意点

実際にジェンダー代名詞を使う前に、次のことに注意しましょう。
導入の際は、誰も傷つけないことを念頭に置く必要があります。

  • 相手に開示を強制しない
    プロナウンの明示はあくまで個人の意思の元です。
  • 他人のジェンダーを暴露しない
    例えば John Smith のジェンダーアイデンティティが女性やノンバイナリーであっても、本人が明示していなければ、he の代名詞を使う。
  • プロナウンを明示をする対象は性的マイノリティとは限らない
    誰もが暮らしやすい社会を実現するために、シスジェンダーの人も行うことが大切です。

ニュージーランドのジェンダー・ニュートラル状況

冒頭で述べましたが、ニュージーランドは*ジェンダーギャップ指数で世界の5位に入っています。
2013年には世界で初めて同性婚を認めた国として、大きな注目を集めたこともあります。

ジェンダーギャップ指数とは、世界各国の男女の格差の状況を数値化したもの。経済、政治、教育、保健の4分野それぞれで、男女格差がないかスコアが算出される。
今年2025年は148か国が参加し、ニュージーランドは5位、日本は118位であった。

そのニュージーランドのジェンダーニュートラル化として次のような例が挙げられます。

  • 出征証明書やパスポートの性別欄において、「男性(M)」「女性(F)」だけでなく、男女にとらわれないサードジェンダー「X」が表記できる
  • 近年公共の場や学校などでユニセックスのトイレが設置されている
  • 職場や学校の制服が、個人の意思で性別に関係なくズボンとスカートを選べる

あとがき

ジェンダー代名詞|pronouns について詳しく紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?

頭でわかっていても、実際に会話の中で使うとなると結構難しいですよね。

私も先日職場のミーティングでジェンダー代名詞がshe/her の同僚 John (仮名)を本人の目の前で、 John, himself, did a great job today… とうっかり言ってしまいました。
本人は全く気にしておらず、ほっとしたのですが。。。。

職場でのメイルの電子署名はプロナウンを明示していましたが、これを機にこのブログでも明示することにしました。というより、もっと早くにするべきでしたよね。

それではまた。

Ngā mihi
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