「将来性を伸ばすための教育」調査でNZが世界のトップに

Kia ora

世界各国の若者を対象とした「将来性を伸ばすための教育」の度合いの調査で、ニュージーランドが一躍トップにランキングされています。

将来お子さんがニュージーランドや他西欧の国で教育を受けるご予定のある方には、日本と異なる教育指針がよくわかり、お役に立つかと思います。
是非最後までお目どうし下さい。

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さてその「将来性を伸ばすための教育」の実態調査が具体的にどんなものであるか説明します。

1.  調査の内容

この調査は、世界の若者が将来役に立つスキルにどれ位習熟しているかを図ったもので、結果は国別にまとめられています。

世界で初めての試みであるこの調査は、ロンドンに拠点を置く王手コンサルティング会社 Economist Intelligence Unit社 (  EIU ) により、35か国の若者を対象に行われました。

調査された将来伸びるためのスキルは、6つの分野に分かれており、すべてのスキルが情報を活用するにあったって必須であると見なされています。
rote-learningと呼ばれる繰り返して覚える暗記型は含まれていません。

理由は、現代社会では内容について知識があることよりも、得た情報をどのように利用するかを知っている方が大事であり、将来個人が伸びるために必要であると考えられているからです。

その将来性を伸ばすための6分野における必須スキルとは次のようなものです。

総活力
・創造性と分析力
・企業化のスキル
・リーダーシップ
・デジタルなどの技術への応用能力
・グローバルと公民意識

2. 調査結果と分析

この調査結果から、Economist Intelligence Unit社 (  EIU )社は、* ホリステックな教育技術の需要が広域において高まっている事を指摘しています。

ホリステックな教育方法とは, プロジェクト・ベースの学習方法を用い生徒が自分で選んだ科目を深く掘り下げて取り組むことで、学術的に関連できるようになることでです。

 * holistic education ( ホリステック教育)
教師と生徒という上下関係や考えることよりも知識を教えることを重視してきた20世紀における教育形態に替わり、人間の生きる意味を知るという目的のため、あらゆる方法を総括的に実践することで教育の進化を目指した運動を示す言葉

( 出典:英辞郎 on the WEB  https://eow.alc.co.jp/search?q=holistic&ref=sa

さらに、若者のチャレンジ精神を養うには、仕事や自由で開けた社会の関わりも欠かせないとしています。
リスクを負う事を恐れずに自分自身の考えを持つことを励まされた若者は、型にはまったもしくは抑制された社会で育ったものよりも、将来伸びる定義づけられています。

また、暗記型教育で上位に入る東アジアの国々は、この調査では低く­評価されています。
理由は、これらの国は、プロジェクトベース方法など将来を見据えたスキルよりも、極端に視野が狭い昔ながらの方法が未だに重点に置いているからだとしています。

それに対しニュージーランドの教育は

・将来のスキルを重視したプロジェクトベースの学習方法が、学校のカリキュラムや教師のトレーニングに取り組まれている
・生徒のキャリア・カウンセリング、企業との提携が導入されている
・文化が多様化しており高い許容応を持つ

という点で高く評価されているようです。

尚この調査結果の上位10各国は次の通りです。
(国名の横の数字は、100%中の指標です。)

1 位 ニュージランド 88.9
 2 位 カナダ                      86.7
 3 位 フィンランド        85.5
4 位 スイス                     81.5
5 位 シンガポール       80.1
6 位 イギリス                79.5
7 位 日本                         77.2
8 位 オーストラリア  77.1
9 位 オランダ               76.2
10 位 ドイツ                  75.3

3. 個人論

ニュージーランドの教育が世界の見本と言われるフィンランドを抜いていることに驚きましたが、ニュージーランドは多様化した文化が浸透しており、他への許容力が高いことで他の国より高い評価を得ていると知り納得­しました。

現在ニュージーランドで就業している子供を持つ親としては嬉しい限りです。
これからもニュージーランドの教育事情の実態を取り上げて書く予定です。
ご期待下さい。

( 情報元https://educatingforthefuture.economist.com/)

 Ngā mihi
wonderer

 

ABOUTこの記事をかいた人

1997年にNZに渡航。以来住み心地がよく現在に至る。旅行、ホテル業界を経て現在は教育業界に従事。 趣味は、ガーデニング、アートと映画鑑賞、夏のキャンプ旅行。 パートナーと中学生娘とウェリントン在住。