ニュージーランドには大自然に囲まれた有名な名所がいくつもあります。
が、近い将来その名所を楽しむ特権として、料金を支払う覚悟が必要になりました。
はじめに
ニュージーランド政府は先月、4か所の観光名所に新たな外国人観光客向け料金を導入する計画を発表しました。その4カ所はミルフォードサウンド、アオラキ/マウントクック、カセドラル・コーブ、トンガリロ・アルパイン・クロッシングの4つの人気スポットです。
外国人観光客向け料金導入時期や料金はいくらになるのか、詳しく紹介していきます。
特権料が課せられるスポット
現段階で外国人観光客向け料金が検討されている名所スポットは、国際的に有名な4か所です。
- トンガリロ・クロッシング
- ミルフォード・サウンド、
- カセドラル・コーブ、
- アオラキ/マウント・クック
これらのスポットを訪れる観光客の80%は外国人だと言われています。
尚、あくまでも現時点で有料化が決定している名所です。最終的には10か所が検討されています。

背景
もうおかわりかと思いますが、近々有料化される4か所の観光名所はすべてアウト・ドアです。
そしてカセドラル・コーブを除く3か所は、D.O.Cと呼ばれるニュージーランド自然観光局(Departmet of Conservation)が管轄しています。
なぜ外国人観光客に対して有料措置が取られるのでしょうか?
その理由として、
- ニュージーランドにとって特別な場所は保護されるべき。そのため、外国人観光客が多数利用する観光地から入場料を徴収し保護活動に充てる
- 国立公園、博物館、遺跡を訪れる際に外国人が地元住民よりも高い料金を支払う二重料金制度は、インフラ整備のための歳入増加やオーバーツーリズムの抑制手段として、世界的に普及しつつある
- ニュージーランド人は既に広範な課税制度の下で環境保全省の運営に貢献しているため対象から除外。海外からの観光者のみから徴収。
と、クリストファー・ラクソン首相とタマ・ポタカ自然保護大臣は記者会見で述べています。
尚、政府はこの料金徴収によって最大6,200万ドルの収入が得られると試算しています。

値段と導入時期、徴収方法
値段
外国からの観光客が払う入場料はまだ確定していませんが、今の時点では
トンガリロとカセドラル・コーブ - 20ドル
ミルフォード・サウンドとアオラキ - 40ドル
の入場料が想定されています。
開始時期
早くても2027年夏から導入される予定です。
徴収方法
徴収方法としていくつかの選択肢が検討されています。オンライン予約システム、チケット売り場、公園パスの利用などです。
また、カナダのバンフ国立公園やアメリカのイエローストーン国立公園のシステムも参考にされています。
ちなみにイエローストーンでは、通常、公園に入場する車両1台につき、乗客全員を含めて35米ドル(ニュージーランドドル59ドル)が徴収されているそうです。
入場料の使途
それでは新たな入場料から得られた収益はどう使われるのでしょうか?
政府は使途に対して次のようにコメントしています。
- 環境保全活動
遊歩道、小屋、トイレの維持・改善、そして生物多様性の保護 - アクセスやインフラの問題の解決
サイクロンによる被害を受けて2年近く閉鎖されたカセドラル・コーブの遊歩道

反対意見
外国人観光客向け料金導入に対し、勿論ニュージーランド人の全員が賛成しているわけではあります。
旅行業界関係者からは、海外からの訪問者はすでに下記のようにニュージーランドまたは名所の使用料金を払っていることから、訪問者にかかる累積的なコストを考慮するべきとの声が上がっています。
- 2019年に導入された国際観光客保護・観光税の料金は、去年35ドルから100ドルへとほぼ3倍に引き上げられた
- ニュージーランドのグレートウォーク(ミルフォードトラックなどの代表的なトレッキングコースを含む)も、2020年から観光客に高い料金を課している
- これまで無料だったウェリントンのテ・パパ国立博物館は去年より、海外からの訪問者に入場料35ドルを課している
- ワイヘキ島やラキウラ島など、一部の観光地では入場料の導入を主張している。またオークランドとクイーンズタウンでは宿泊税に関する議論が続いている

あとがき
これからニュージーランドで自然を楽しむ旅を予定されている方には申し訳ないのですが、ニュージーランド人に長年住み自然を愛する者としては、海外観光客の入場料導入に賛成しています。
というのが、去年末に訪れたアオラキ/マウント・クックの有名なフッカー・バリー、それからフォックス/フランツ氷河でも、歩くというよりも自撮りする人が多くて道も駐車場もトイレも大混雑でした。中にはハイヒールを履いている人もいて、大丈夫かと思ったこともしばしばでした。道も余計に傷むことでしょう。
またファカパパスキー場ではゲレンデに立っている人の山ができてスキーのじゃまになっていたのですが、(特に私のような下手な人には)、有料のゲートができたらそういう人が少なくなって安全にスキーを楽しめたこともあります。
ですので海外からおいでの方も、有料化されたことにより逆に本来の自然を楽しみ方を味わうことができるのではないかと思います。
Ngā mihi
wonderer












