あの『ローズ家の戦争』がダークコメディ満載のロマンス映画としてリバイバルしました。
監督は『オースティン・パワーズ』や『ミート・ザ・ペアレンツ』で知られるジェイ・ローチ。
脚本は、『女王陛下の御気に入り』『哀れなるものたち』のトニー・マクナマラ。そして、ローズ夫妻を演じるのは名優ベネディクト・カンバーバッチ&オリヴィア・コールマン。
ウイットに富んだダークジョーク満載、そしてお洒落でまさに人生の粋をかみわけた大人のための映画。
ニュージーランドでは現在劇場公開中、日本では10月24日金曜日公開予定。
『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』
原題: 『The Roses』
ジャンル:ダーク・ロマンティック・コメディ
製作国:イギリス、アメリカ合衆国 /言語:英語
監督: ジェイ・ローチ
脚本:トニー・マクラマナ
出演:オリヴィア・コールマン, ベネディクト・カンバーバッチ, アンディ・サムバーグ, ケイト・マッキノン ほか
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
公開日:2025年10月24日(金曜日)
あらすじ
絵に描いたような完璧なカップル、テオとアイビーにとって、人生は楽に思える。キャリアは順調、愛に満ちた結婚生活、そして素敵な子供たち。しかし、テオのキャリアが急落し、アイビーの野望が現実のものとなると、激しい競争と秘めた恨みが火種となって現れる。

感想
まず何と言っても脚本が素晴らしい!
オリジナルの1989年の映画『ローズ家の戦争』は、ローズ夫妻の間の争いに焦点が当てられ結構暴力的で後味の悪い結末で終わりましたが、このリメイク版の『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』は違います。
むしろ現代の酸いも甘いも噛み分けたの大人の現実的な純愛を描く、ラブ・コメディと言ったほうがいいと思います。長年連れ添ったカップルなら、きっと共感できることでしょう。
話の展開も、最初から最後までブラックジョークが飛び交い、目を丸くしながら笑ったり、あっけにとられたりしながら、こぎみよいです。
それもその筈、脚本家は『女王陛下のお気に入り』、『哀れなるものたち』の映画でアカデミー賞にノミネートされたあのトニー・マクナマラ。元々ユーモアや風刺で知られていますが、この『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』は、マクナマラの緻密な人間の洞察力と機知が見事に開花しています。

そして、その見事な脚本にベスト・マッチしているのがロース夫婦を演じるオリヴィア・コールマンとベネディクト・カンバーバッチ。愛、野望、嫉妬心がさざ波のように押し寄せる心情を、どうかしたら大げさになりがちな場面も、まるで地でいっているように二人共とても自然に演じています。
それに二人の息もぴったり。
オリヴィア・コールマンは『女王陛下のお気に入り』でアカデミー主演女優賞受賞スピーチで見せた、深みがあって面白い人柄がじゅうにぶんに発揮されていると思います。
一方ベネディクト・カンバーバッチは、『ザ・パワー・オブ・ザ・ドッグ』以来、久々?のドラマでよく戻ってきたなと嬉しいです。『ドクター・ストレンジ』もいいですが、やっぱり人生ドラマを演じてほしいと思います。
最後に、二人の衣装やセットも美的で楽しめます。
良い映画でした。
評価は星5 ★★★★★

プロフィール
脚本家:トニー・マクナマラ

トニー・マクナマラ(Tony McNamara)
オーストラリアの劇作家、脚本家、テレビプロデューサー。1967年オーストラリアのビクトリア州に生まれる。イタリアを訪れたことをきっかけで作家を志し、オーストラリアの学校で脚本を学ぶ。
様々なテレビや舞台劇の脚本を手がけた後、2003年に映画監督としてデビューし、2015年、『Ashby』で2本目の長編映画監督を務める。2018年のヨルゴス・ランティモス監督の映画『女王陛下のお気に入り』と、2023年の『哀れなるものたち』(2023年)の脚本を書き名が知れるところとなり、アカデミー脚本賞にノミネートされた。またテレビシリーズ『THE GREAT 〜エカチェリーナの時々真実の物語〜』を企画し、2020年に配信されている。
主演女優:オリビア・コールマン

本名:サラ・キャロライン・シンクレア ( Sarah Caroline Sinclair ) 。
1974 年、 イギリスのロンドンの北西に位置するノーウィッチ ( Norwich) に生まれる。高校の学芸会で初めて演劇に足を踏み入れ、その後ブリストルの演劇学校に進む。これまでコメディ中心にテレビドラマで活躍し数々の賞を受賞。出演した映画には、「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙 ( The Iron Lady ) 2011」、「私が愛した大統領 ( Hyde Park on Hudson ) 2012 」、「ロブスター ( The Robster ) 2015 」、「オリエント急行殺人事件 ( Murder on the Orient Express ) 2017 」、「 The Lost Daugther ( 2021 ) 」がある。「思秋期 ( Tyrannosaur ) 2011 」では主役を演じた。2018年公開の「女王陛下の御気に入り ( The Favourite ) 」のアン女王役でアカデミー賞主演女優賞を受賞。2021年の「ファーザー( 原題 : The Father)」では、助演女優賞にノミネートされた。
2001年に結婚し二人の子供がいる。
主演男優:ベネディクト・カンバーバッチ

本名:ベネディクト・ティモシー・カールトン・カンバーバッチ(Benedict Timothy Carlton Cumberbatch )
1976年ロンドンに生まれる。両親ともに俳優である。曾祖父は有名な海軍軍人で、ヨーク朝最後の国王リチャード3世の血縁でもある。
中学・高校の名門校ハーロー校在学中に演劇を始める。卒業後チベットの僧院で英語を教えた後、マンチェスター大学、それからロンドン音楽芸術学院で演劇を学ぶ。
2001年より、劇場で重要な役を演じ始め、ローレンス・オリヴィエ賞主演男優賞受賞後、テレビや映画で活躍。
主な出演作品 : 『シャーロック』、『ホビット 思いがけない冒険』、『スター・トレック イントゥ・ダークネス』『フィフス・エステート/世界から狙われた男』、『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』、『マイティ・ソー バトルロイヤル』、『クーリエ:最高機密の運び屋』『パワー・オブ・ザ・ドッグ』、2022年、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム、2025年『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』、『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』
2015年、イギリス王室より勲章を受賞
2018年、ハリウッド業界の男女賃金格差問題を取り上げ、女性俳優にも平等な出演料が支払われる作品にのみに出演すると表明










