甦るゴッホ「 Van Gogh Alive 」

kia ora

先週末ウェリントンで今話題でもちきりの「Van Gogh Alive」に行ってきました。

「Van Gogh Alive」は、アニメーション化されたオランダの巨匠ゴッホの数々の作品を、目だけでなく耳や鼻など体で体感しながら鑑賞するイベントです。
従来の美術館で額に入った絵を鑑賞するのとは全く違って、ゴッホの絵の祭典として老若男女問わず楽しめます。

既に世界で6百万人の観客を動員しているこの 「 Van Gogh Alive 」。ウェリントンに続いて、オークランドやクライストチャーチでも開催されます。
ご興味のある方お見逃しなく。

Van Gogh Alive とは

「 Van Gogh Alive 」は、 視覚だけでなく聴覚、嗅覚を使って巨匠ゴッホの名作を体感するイベントです。
3,000枚にも及ぶゴッホの絵画が、優雅なクラシックのしらべにのって高解像度の大型スクリーンに次々に映し出されます。アニメーション化された絵は命を吹きまれたように蘇り、まるでライブショーのように生きている絵を見ているような感覚に陥ります。

感想

訪れたのが土曜日の夕方とあって会場は大勢の客でごったがえしてましたが、ゴッホの絵が映し出されている大型スクリーンは壁一面に数十枚とあるので、どの位置からでもよく見ることができます。その為、立ったままで、椅子に座って、床に寝転んで。。。と観客がおもいおもいのくつろいだ恰好で大型スクリーンの絵を見ている様子は、まるで夜空に上がる花火を少し離れたところにゆっくり座ってゆっくり観るのと似ています。

絵に合わせて流れる耳障りの良いクラシックの音楽が心地よく、床の上で踊っている小さな子供もいました。

大型スクリーンに映るのは絵だけではありません。オランダの貧しい村で過ごしたゴッホの生い立ちや、フランスで精神を病みながらアーティストとしての生きざまのほか、ゴッホの言葉なども紹介され、絵とその絵が描かれた背景を結びつけて鑑賞できます。

最も印象に残ったのは、「 Blossoming Almond Trees 」。
当時モネを中心とした印象派画家が日本人画家、歌川広重の平面的な画法を使った絵を次々と発表する中、ゴッホも影響を受けて浮世絵的な印象画に挑戦した作品です。
アニメーション化された花びらが散る様子には、はっとするほど美しいものがありました。
この「 Blossoming Almond Trees 」と一緒に広重や他の画家による浮世絵も紹介されており、日本人として嬉しいものです。


” インスタ奨励 ” のゴッホのベッドルームを立体的に再現した部屋や、鏡に囲まれたひまわりの部屋もあります。

© wonderer

あまりアートに興味が無い私の相方も、11歳の子供も楽しみながらゴッホの作品と人生を学んだ貴重なアートのイベント。
★★★★★

Van Gogh の生涯

Vincent_van_Gogh_Self-Portrait, 1889, Musée d’Orsay

Vincent Willem van Gogh は、1853年オランダの小さな町 Zundertに生まれる。プロテスタント教会の息子として、子供のころから地元の炭坑夫や百姓などの貧しい暮らしを見て育つ。
16歳で学校を出ると叔父の元でアート・ディラーの世界に入り、展示会の開催、作品の販売などを手伝う内にアート作品の価値を知るようようになる。同時にイギリスやフランスの絵画に感化され自身も絵心を持つようになった。特にミレーの作品を好んだ。

1876年、報われない恋に落ちた後に躁うつ病を煩い仕事を辞める。宣教師の職に就くが熱心すぎる態度が裏目に出て破門される。
1880年、27歳の時に画家に転向。当時流行していた印象派のモネ、ピサロ、ゴーギャンに強い影響を受け、駆り立てられたような激しい感情にあふれる絵を描いた。
1886年、パリに移りゴーギャンらと交流を深める内に鮮やかな色遣いを使うようになる。
1888年、南フランスのアルル に移りそこでひまわりなどの代表作を描く。

躁鬱病や過度の飲酒などが原因で精神科病院で入退院を繰り返し、ゴーギャンと言い争いの末自分の左耳を切り落とそうとしたこともある。
症状はよくならず1890年に自分の胸を銃で撃ち、2日後に息を引き取った。

*独学で学んだゴッホは、10年間の間に2000点以上もの絵を描いたが、存命中に売れたのは「The Red Vineyard」の一点のみ。

没後、ゴッホの作品はすべてオークションで高値が付いているが、最も高い値段を付けたのは「医師ガシェの肖像」で、1890年、ニューヨークのクリスティーズのオークションで当時大昭和製紙名誉会長だった斎藤了英氏が8250万ドル(約125億4000万円)で落札、世界一高い絵画としてギネスブックに記載される。
尚、斎藤氏はその2日後にルノワールの「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」を7810万ドル(約118億7100万円)で落札し話題になる。

(参考 https://en.wikipedia.org/ ) 

Portrait of Dr Gachet

Van Gogh Alive 開催情報

ウエリントン :
 1月 12 ~ 28日  TSB arena
クライストチャーチ :
2月19日 ~ 3月11日  Air Force Museum

オークランド :
4月15日~5月6日  Spark Arena

入場料 大人$ 34.90 子供  $ 24.90 

大変人気のあるイベントなので、早めにチケットを予約されることをお勧めします。
https://vangoghalive.co.nz/

Ngā mihi
wonderer

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1997年にNZに渡航。以来住み心地がよく現在に至る。旅行、ホテル業界を経て現在は教育業界に従事。 趣味は、ガーデニング、アートと映画鑑賞、夏のキャンプ旅行。 パートナーと中学生娘とウェリントン在住。