Pounamu とマオリ族の関係 -グリーンストーン第1話



Kia ora Koutou,

初めてニュージーランドの通りを歩いた時、マオリの人が首から下げているグリーンストーンのペンダントを見て、何だろうと気になったことがある人は多いかと思います。

Pounamu_pendant-photographed-in-Duneiden-author-Andrew-Sullivan-via-Wiki-Media-Commons

どこのお土産屋でも、沢山のグリーンストーンをあしらった装飾品が並んでいますよね。
自分も友達の真似してつけてみたい、これから日本に住んでいる家族や友人へのお土産用に買いたいと、グリーンストーンのグッズを探している人は多いことでしょう。

知っている方も多いかと思いますが、グリーンストーンのペンダントなどのデザインのモチーフには、それぞれ意味があります。

誤ったデザインを選んで後で後悔されることのないよう、これからニュージーランドのグリーンストーンについて、詳しく説明していきます。

第一回目の今回は、グリーンストーンとは一体何なのか、グリーンストーンとマオリとの関係を紹介していきます。

グリーンストーン / Pounamuとは?

 

グリーンストーンは、マオリ語で Pouamu ( ポウナム)と言います。

New Zealand Jade ( ニュージーランド ジェイド:翡翠 )と呼ばれることもありますが、厳密にいうと、鉱物学上では、ニュージーランド産のグリーンストーン/ Pounamu はネフライト(軟玉石)の部類に入り、硬玉石を指すJade(翡翠)とは異なります。

中国や、日本の新潟県や富山県で産出されている翡翠は、硬玉石の部類に分けられており正真正銘の翡翠です。このため、石そのものを比べると、軟玉石の グリーンストーン /  Pounamuより価値があるとされています。

ニュージーランドで、 MADE IN CHINA つまり中国産の翡翠の装飾品がグリーンストーン/ Pounamuより質が良いと聞いたことがあるかもしれませんが、まんざら嘘ではありません。

それにも関わらず、ニュージーランド産のグリーンストーン /  Pounamu がニュージーランドのみならず今や世界中を魅了しているのは、グリーンストーン /  Pounamu にマオリ文化の密接な関わりがあるからでしょう。

RawGreenstone via Wikimedia commons

グリーンストーン / Pounamu とマオリ族の関わり

グリーンストーン /  Pounamu のほとんどは、ニュージーランド南島の西海岸に沿って流れる Arahura ( アラフラ ) 川の川底から採石されています。
石の外側から見るだけでは素人目には普通の石にか見えず、磨いたり割ったりして中が緑色の石がグリーンストーン /  Pounamuとして認識されます。

また、グリーンストーン /  Pounamu の採石は、Ngāi Tahu ( ナイ タフ ) と呼ばれる特定のマオリ部族に限られています。

Ngāi Tahu ( ナイ タフ ) 族は、その昔南島全体を占めていた大きな部族です。

この部族には、Poutini と呼ばれるTaniwha ( タニファ:海や川に住む生き物。日本や中国の神話などに出てくる龍に近い )が、一目ぼれをした女性をさらっている逃げている途中女性の夫の追跡を免れる為に、女性を Pounamu / グリーンストーンに変えてしまったという神話が語り継がれています。
そして Poutini はこの地域の守護神として崇められています。

南島 が Te Wai O  Pounamu : 水とグリーンストーンの島 と呼ばれる理由

マオリ語で、南島はTe Wai O  Pounamu ( 水とグリーンストーンの島 )ですが、これはPoutini が海の神 Tangaroa ( タンガロア ) の子供であること、それからグリーンストーン /  Pounamu は川底から発見されており、水と深い縁があることに由来しています。

グリーンストーン / Pounamu の役割

Toki_pounamu_AM_41781-9Auckland Museum via Wikimedia Commons

グリーンストーン /  Pounamu は、マオリ族にとってとても重要な役割を果して来ました。マオリは、グリーンストーン /  Pounamuを割って研磨して作った斧やノミ(写真上)を用いて木を切り倒し、家やマラエ、カヌーなどを作っていました。Mere ( メレ:写真下 )は刀に相当する武器で、敵の首や胸元を切り裂く目的で使われていました。

Meres_of_pounamu_in_Hokitika_Museum via Wikimedia Commons

19世紀の初頭にヨーロッパから鉄製の斧やノミが導入されると、グリーンストーン /  Pounamuが道具として使用される無くなりました。
が、ペンダントなどの装飾的なグリーンストーン /  Pounamu は、家宝として何代にもわたって受け継がれています。

それ故に現在でもグリーンストーン /  Pounamu は、マオリ文化を象徴するものとして重宝されています。

グリーンストーン / Pounamu は文化遺産である

 

尚、グリーンストーン /  Pounamu は、マオリ語で taonga (タオンガ)と呼ばれる文化遺産に指定され、ワイタンギ条約にて厳重に諸々の権利が保障されています。

採石や商業目的での海外への持ち出し、またデザインの複製などは禁止されています。

グリーンストーン/  Pounamuのモチーフの意味についてはこちらをご覧ください。

Ngā mihi
Wonderer

Pare_Watene_by_Gottfried_Lindauer_1878 via Wikipedia



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1997年にNZに渡航。以来住み心地がよく現在に至る。旅行、ホテル業界を経て現在は教育業界に従事。 趣味は、ガーデニング、アートと映画鑑賞、夏のキャンプ旅行。 パートナーと中学生娘とウェリントン在住。