Kia ora
マオリの言葉が世界で最も美しい言葉が選ばれました。
そのマオリ語の単語は『kaitiakitanga』、自然界を守る責任を表します。
マオリ語はニュージーランドの先住民族マオリ人の言語で、他の先住民族の言葉のように消滅することなく次世代に繋ごうと、国を挙げて啓蒙活動が行われています。
そのマオリ語の単語が世界で最も美しい言葉に選ばれたことに、ニュージーランド中が喜びで沸きました。
この編では世界一美しいマオリの言葉『kaitiakitanga』について、詳しく紹介していきます。
選定にあたって
これから紹介する『kaitiakitanga』は、ニュージーランドのマオリ族が勝手に世界でもっとも美しい単語に決めたのではありません。
語学学習の世界でもっとも権威のあるBabbel(バベル)社によって選定されています。
Babbel(バベル)社の名前は、オンラインのプラットフォームでは世界で数百万人の人々が語学を学習しており、英語や外国語を学んでいる人は一度は耳にしたことがあるかと思います。
そのバベル社が、そのバベル社がRedditやTikTokなどのオンライン言語コミュニティにおける数千件の議論を分析し、75言語から223語を世界で最も美しい単語として選定、その後、国際審査員団により、音、意味、希少性、文化的関連性の4つの基準に基づいて評価されています。

最も美しい言葉の基準
そのバベル社がもっとも美しい単語を審査する上で、特に魅力的に映る言葉として次のような条件を挙げています。
- 音の美しさだけでなく、他の言語には直接的な相当語がない経験や価値観を表現する
- 少数言語や絶滅危惧言語の言葉は、世界に対する独自の視点をもたらす。同時に、現代社会を形作るテーマを語る言葉は、より重要な意味を持つ
- 他の言語に直接対応する表現がない経験や価値観を表現するときに最も力を発揮する
1位のマオリの単語
そのバベル社が選んだ75言語から223語の内、見事1位に輝いたのが
ニュージーランドの先住民マオリ族の言葉、『kaitiakitanga』
でした。カイティアキタンガと発音します。
意味
『kaitiakitanga|カイティアキタンガ』は「守護」と「保護」を意味し、
マオリの世界観に基づき、現在と未来の世代のために環境を守り、大切にする姿勢を表しています。
「kai-」接頭語。動作を行う人を表す
「tiaki」守る、大切にする、世話する
「- tanga 」接尾語。状態や性質、概念を表す
詳しくは↓の動画をクリックしてご覧ください。
日常生活の中でこの『kaitiakitanga』がどう活かされているのか、また活かすべきなのかニュージーランド観光局が分かりやすく説明しています。
評価
『kaitiakitanga』を世界でもっとも美しい言葉に選んだバベル社は、
『kaitiakitanga』は独特の響き、重層的な意味、そして文化的意義において際立っている
と評価し、その理由として次のように説明しています。
- 独特の響き、深い意味、そして他の多くの言語には直接対応する概念がないという、特別な言葉を構成するあらゆる要素を兼ね備えている
- 「私たちの惑星、その自然の循環、そしてその中での私たちの位置づけ」を想起させる
- それらすべてを結びつけ、言語がいかに私たちの世界に新たな視点をもたらすかを示している
と、一つの単語がこんなに深い意義を持ち合わせているなんて、『kaitiakitanga』が如何に素晴らしい言葉であることが分かっていただけたかと思います。
上位15位の単語
それでは、『kaitiakitanga』以外の世界でもっとも美しいトップ15単語に選ばれた言葉を見ていきましょう。
日本語では、「生き甲斐」と「金継ぎ」がめでたくリストに入っています。
どちらも、特に「金継ぎ」は、日本ならではの言葉として最近ニュージーランドでも耳にすることようになりました。世界的に認められて嬉しいですよね。
- 生きがい – 毎朝起きる理由を与えてくれる、人生における目的意識。
- 金継ぎ – 割れた陶磁器を金で修復する技法。ひび割れを隠すのではなく、あえて活かす。

- Aura (ギリシャ語) – 人を包み込む独特の存在感、エネルギー、あるいは雰囲気。
- Hiraeth(ウェールズ語) – 失われた、あるいは真に知ることのできない故郷や時代への、深くほろ苦い憧れ。
- Iriy(ウクライナ語) – 伝説によれば、冬に魂や鳥が渡ってくるとされる、神話上の暖かい場所。
- Luftmensch(イディッシュ語) – 現実的な事柄よりも、理想や夢を通して生きる理想主義者、夢想家。
- Mamihlapinatapai(ヤーガン語) – 互いに相手が先に動くのを待つ、意味深な視線。
- Naz(ウルドゥー語) – 無条件に愛されることから生まれる、自信と誇り。
- Ojalá (スペイン語) – 何かが実現することを願う、希望や願いを表す言葉。
- Poronkusema (フィンランド語) – 伝統的な距離の単位。トナカイが排尿するまでに走れる距離。
- Saudade(ポルトガル語) – 不在の人や物への深い憧れ。苦痛と美しさが入り混じった感情。
- Ubuntu(ズールー語) – 人類共通の哲学。「私たちがいるからこそ、私は存在する」。
- Yakamoz(トルコ語) – 水面に映る月光の銀色の輝き。
- Zephyr (ギリシャ語) – 穏やかで、軽く、爽やかなそよ風。
あとがき
日本語と同じように、マオリ語は、『kaitiakitanga』の他にも、自然や宇宙と人間の関係を表現する言葉を持つとても美しい言語です。
ですが、一時期は学校でマオリ語を話すことが禁止されるなどヨーロッパ中心主義が押し付けられ、衰退に向かったことがあります。
是非この機会に言語の大切さが見直され、文化遺産として権力に押し潰されることなく受け継がれることを願いたいと思います。
このブログではこれまでマオリ語について色々な角度から紹介しています。
興味のある方は、是非マオリ語の変遷や知っておくと便利な単語などの記事も一緒にご覧ください。
Ngā mihi
wonderer



















