pepeha:マオリ語で 自己紹介

Kia ora

ニュージーランドではマオリ語は英語と手話と並んで公用語の一つです。

ここ数年のマオリ語の啓蒙活動が盛んに行われており、ミーティングやサークルなどの集まりで、カラキア(マオリの習慣で集まりの始まりに祈ること)の後に、マオリ語で mihi ( 集まりの場において自己紹介すること ) する人が増えてきました。

また幼稚園や小学校に通うお子さんの pepeha ( 自己紹介文 )を作ったという人も多いのではないでしょうか。

この編では、いざという時に困ることがないよう簡単な pepeha ( 自己紹介文 )の作り方を説明します。

マオリ語での挨拶の仕方やカラキアについて知りたい方という方は、まずこちらをご覧下さい。

重要:自己紹介の基本概念


マオリ語で自己紹介する場合は、まず自分がどこから来ているかを説明して、その後に名前がきます。

日本語で「○○出身の佐藤と申します」と言うのと同じです。

そしてこの出身地についてですが、マオリの基本概念である森羅万象論に基づき、地名ではなく、まずどういう風な土地から来ているか詳しく説明します。そのため故郷の山や川や海などの名前を具体的に上げる必要があります。

初級編 : 出身地と名前を言う


pepeha ( 自己紹介文 )に入る前に、まずマオリ語の文法を理解していただけるよう、
まずは簡単な出身地名と自分の名前を紹介する文章を挙げて説明します。

      ahau. 「 私は      出身です 」
Ko        ahau. 「 私は     です 」

Nō は 〜 から、
ahauは私という意味です。
日本は Hapanihi です。( 末尾の hi の音は弱くなりハパニーと発音します)
「私は日本出身です」は、Nō  Hapani ahau.となります。

( ニュージーランド Aotearoa、イギリス Ingarani 、中国 Haina、 オーストラリア Ahitereiria、フランス  Wiwi、  ドイツ Tiyamani )

Ko : 後に続く言葉が固有名詞であることを表します。
「私は山田花子です」は、Ko Hanako Yamada ahau. になります。

 

Image by yogesh more from Pixabay

© yogesh more from Pixabay

中級編:自分を育んだ自然を説明


それではここから具体的に pepeha ( 自己紹介文 )を作っていきます。
相手に自分のことを深く理解してもらう為にも、自分にとって大事な故郷の自然の様子を詳しく説明していきます。
上の初級編で学んだ出身地と名前はその後になります。

自分を育んだ自然とは、自分の故郷の山 māunga awa の名前を出して説明するのが一般的です。

Ko           tōku  māunga. 
私の山は          です 」
Ko           tōku  awa.         私の川は          です 」

tōku は「私の」という所有格です。単数形を表す「私の」という所有格には tāku tōku の二つがあります
tāku は一般的な名詞に、 tōku は、山や川などの自然の他、目上や年上の人、家屋、交通手段、衣類が名詞の場合に重要性を表すために付けます。日本語の尊敬語と似ています。
また複数のものを表すときは、tāku は āku に、tōku は ōku に代わります。

tāku / āku 一般的な名詞の単数/複数の前につける
tōku / ōku   尊敬を表す名詞の単数/複数の前につける 

山と川に続けて、海 moana 湖 roto を入れることもできます。
Ko              tōku  moana.    Ko            tōku  roto.

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Whanganui River Taranaki © James Heremaia from Tourism NZ

上級編:自分の祖先を説明


故郷の次は whakapapa ( 祖先 ) です。

    ōku tīpuna. 「 私の先祖は              出身です 」

は 〜 から、 ōku は 「私の」の所有格ですが、後に来る名詞が複数形でまた尊敬を表しています。
tīpuna は祖先という意味で、
tōku tīpuna はある特定の1人の祖先、
ōku tīpuna  は複数の祖先を説明します。

祖先の全員が日本人の場合は、
Nō Hapanihi ōku tīpuna となります。
この文の次に、基本編で学んだ自分の出身地と名前を続けることができますが、
自分自身も日本人である場合は、次のように表現することができます。

Nō Hapanihi ōku tīpuna me nō hoki ahau.
「私の祖先は日本人です。私もそうです」
Ko Hanako Yamada tōku ingoa.
「私の名前は山田花子です

me:そして hoki:~もまた ingnoa ( 名前 ) 

  • 自分の祖先を説明する際、マオリ人はカヌーwaka の名前を挙げます。
    これは、マオリ族がNZにおよそ1000年ほど前に12隻のカヌーwakaで来たと言われており、その内のどのカヌーwakaで先祖が来たのかを指しています。
    日本人は、waka rererangi 飛行機に替えて、Ko Air NewZealand /  Japan Airline tōku waka rererangi.  「 私の飛行機はNZ航空/日本航空です」としてもいいでしょう。

まとめ


ここまで詳しく説明しましたが、簡単な pepeha(自己紹介)はこうなります。

Ko           tōku  māunga.  「 私の山は          です 」
Ko           tōku  awa.        「 私の川は          です 」
Nō Hapanihi ōku tīpuna me nō hoki ahau.
「私の祖先は日本人で私自身もそうです」
Ko Hanako Yamada tōku ingoa.
「私の名前は山田花子です

自分のことをもっと詳しく説明する場合は、川の文章の後に、海や湖、それからニュージランドに来た航空会社についての説明を入れましょう。

Ko             tōku  moana.    Ko             tōku  roto.
Ko Air NewZealand /  Japan Airline tōku waka rererangi

repatriation ceremony at Tepapa © USA embassy from Flickr

repatriation ceremony at Tepapa © USA embassy from Flickr

pōwhiri(ポフリ:マオリの歓迎式 ) などでの mihi ( 自己紹介)は、両親や、配偶者や子供のこと、住んでいる場所や仕事なども加わり内容が濃く長くなります。

私の場合は、たいてい職場やミーティングなどで大勢の人と順を追って mihi ( 自己紹介)することが多く、上述の簡略な pepeha を使っています。

これからpepeha(自己紹介)を作る方も、まずは短い説明から始めて、慣れたら内容を広げてみた方がいいかもしれませんね。

また、自分の紹介ができるようになったら是非家族の紹介にもチャレンジしてみてください。
家族の紹介方法は下のブログで説明しています。

尚、英語訳になりますがマオリ語のオンライン辞書もありますので、ご参考に。
https://maoridictionary.co.nz/

Ngā mihi
wonderer


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1997年にNZに渡航。以来住み心地がよく現在に至る。旅行、ホテル業界を経て現在は教育業界に従事。 趣味は、ガーデニング、アートと映画鑑賞、夏のキャンプ旅行。 パートナーと中学生娘とウェリントン在住。