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ニュージーランドを訪れたら必ず勧められるものに、NZ原産のグリーンマッスルがあります。
グリーンマッスルは美味しくて栄養価が高くしかも安い値段で手に入ることから、数あるニュージーランドならではの魚介類の中でも、庶民の間で根強い人気があります。
日本の店頭やレストランで消費されているものも、ニュージーランド産グリーンマッスルです。
ここでは、そのグリーンマッスルの特徴の他、サスティナブル(環境に優しい)とされる養殖、それから効能などを紹介します。
特徴
- green lipped mussels ( 学名 ; Perna canaliculus ) 日本語:緑イ貝/パーナ貝、マオリ語:kuku, kūtai
- ムール貝と違い、その名の通り殻の lip (ふち) が緑がかっている。
- 殻全体は濃い緑色で黄、赤茶色の放射状の線が多数ある。からの内側は玉虫色をしている。
- 身が乳白色のものはオス、オレンジ色はメス。潮間帯で成長したものは黒っぽい色をしている。
- 一般的な大きさは10 〜15 cm 。最大で23cmまで成長する。
- ニュージーランド固有種であり、ニュージーランドのみ生息。
- 海の岩場で一年を通じて採ることが出来る。

© Steve Jackson from Flickr
サスティナブル(環境に優しい)
養殖
グリーンマッスルはニュージーランドの全土の海岸線に生息し、一年を通じいつでも簡単に採ることができます。
が、市販されているものやレストランの料理で使われるグリーンマッスルはすべて養殖ものになります。
ニュージーランドには、Coromandel ( コロマンデル ) 、Marlborough Sounds ( マールボローサウンド )、Golden Bay ( ゴールデンベイ)、Stewart Island ( スチュアートアイランド ) の4箇所の養殖場があり、そこで海面から吊されたロープ上で育成されます。
北島と南島の間をフェリーで渡る際、Marlborough Sounds ( マールボローサウンド )沖で、下の写真のように黒い浮きが沢山並んだグリーンマッスルの養殖場を見ることができます。
グリーンマッスルは、季節を問わず一年を通じて養殖されており、14月〜18ヶ月で食べごろの大きさに成長すると収獲されます。
養殖のグリーンマッスルは、潮の満ち引きなどに影響されず穏やかな環境で育っているため、天然のものより身が柔らかく、また大きく育ちます。
また、グリーンマッスルは海水に純粋に含まれる成分のみを栄養素とするため、化学添加物は使用されず自然の状態で養殖されています。ゆえに養殖業者と国や海洋生物研究所などが提携して、より sustainable ( サスティナブル:環境に優しい)な状態の管理に努めています。
Wikimedia Commons
効能
グリーンマッスルには、良質のタンパク質やヨウ素を始め、ビタミンやオメガ3が沢山含まれており、日常の活力と健康の維持・増進、滋養強壮の他、リウマチや関節炎・関節痛に効果があると言われています。
特にリウマチや関節炎・関節痛への効力については科学的根拠を元に早くから注目されており、健康食品として錠剤や粉末状の製品が数多く開発されています。
最近は愛犬の老化防止や足腰の強化としても大変人気があるようです。
こうしたサプルメントは、政府の監視の元、貝毒、細菌、重金属など様々な項目において厳しく管理規制された状態で養殖されているグリーンマッスルが原料とあって、効用もそうですが、安全度も高いと言う理由で日本や他の国のマーケットにおいて絶大な信頼を得ています。



