NZ 数千人の若者が失業手当受給できず

Kia ora

先週金曜日に緊急可決された福祉法案により、ニュージーランドの数千人の若者が失業手当を受給出来なくなります。

今回の法律改正の対象になっているのは若者だけで、他の年代層には影響していません.

何故若者だけが対象となっているのでしょうか? 
その理由や背景など、若者の失業手当停止について詳しく解説していきます。

現在の若者への財政支援システム

現在ニュージーランドには、二つの種類の若者を対象とした財政支援策があります。

18歳から24歳向けの Job Seeker Support |求職者支援、いわゆる失業手当と、16~17歳の若年層向けの青少年給付金です。

給付金額は、正確な年齢、居住状況、および子供がいるかどうかによって異なります。

  • Job Seeker Support |求職者支援 ( 失業手当 )
    18歳から24歳をの失業者が対象
    病気やケガなど身体上の理由で就労できない場合も含む

    給付金:
    18 ~ 19 歳で、両親/介護者と同居している場合は、週 276.46 ドル
    18 ~ 19 歳で、家を離れて暮らしている場合は、週 324.50 ドル
    20 ~ 24 歳  週 324.50 ドル(居住状況に関係なく)。
  • 青少年給付金および若年親給付金(16~17歳)
    親と同居できない、または親から経済的支援を受けられない青少年が対象
    単身者の場合は週324.50ドル。

変更後

今回突如として変更されることになったのは18歳から24歳が対象のJob Seeker Support |求職者支援 ( 失業手当 )についてです。

具体的な変更点や目的は次の通りです。

今年11月から、政府は両親の年収が67,225ドルを超える18歳から19歳の若者への求職者手当の支給を停止します。

この政策は、健康上の問題や障害のために一定期間仕事を休まざるを得なかったり、労働時間を短縮せざるを得ない若い受給者にも適用されます。

導入後最初の2年間で、18歳および19歳の約17,800人が求職者支援の受給資格を失うと推定されています。

改革の目的は一目瞭然、
若者の福祉への依存を減らし、就労を促進するためです。

改革を発表した厚生労働大臣の Louise Upston |ルイーズ・アップストン氏は記者会見の席で次のように述べました。

ルイーズ・アップストン 厚生労働大臣

就労、教育、訓練を受けていない若者は、福祉制度を通じて納税者からではなく、両親から経済的に支援されるべきであるという考え方を強化するものである。ニュージーランド国民は、堅実で公平かつ簡潔な福祉制度を受ける権利がある。この変更によって最も支援を必要とする人々に、より的確な支援が行き渡るようになる。

問題点

健康上の問題、怪我、または障害を抱える約2,700人の若者が求職者手当の受給資格を失う危機に瀕しており、そのうち約70%が精神疾患または心理的問題を抱えていると言われています。

このため、

薬代や治療費、さらには住む場所さえ確保できない若者が、親と良好な関係を築き、実際に親の支援を受けられるとは限らない。そうした若者たちを支援せずに放置すれば、彼らの人生は破滅する

野党は猛反対し、在宅介護給付金受給者をこの法案の対象から除外するよう求めています

が、これに対してルイーズ・アップストン厚生労働大臣は

ルイーズ・アップストン厚生労働大臣

健康上の問題、怪我、または障害を抱え、就労できない求職者支援手当受給者は、高等教育を受けるか、将来の就労に向けて準備すべき。
また、家族が支えるのが当然である。親との関係がない人については、「親の援助審査があるなど経済的な理由や関係の破綻など、様々な状況に対応できる仕組みが用意されている

と強硬な姿勢を見せています。
このため、規制が緩和されることはないかと思われます。

(出展:https://www.rnz.co.nz/news/politics/1169347/thousands-of-youths-to-lose-access-to-unemployment-benefits-after-welfare-law-change )

あとがき

最新の統計によると、ニュージーランドの若年層の失業率は30年以上ぶりの高水準に達し、中でも若者の失業率は17.3%を記録しています。
日本の若年失業率は4%前後だということを考えると、その割合は異常なほど高いと断言できます。

その一方で、前編で取り上げたニュージーランドの高齢者介護のシステムのように、慢性的な人手や資金不足が深刻な問題となっている業界が多岐面に渡ります。
ですので、今回の若者の失業手当の厳格化はもっともなことでしょう。

ただし本当に身体に障害がある若者に対しては親任せにせず、政府の手厚い対応が必要となるかと思います。

皆さんはどう思われますか?

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