果たして実現するのかNZの移民法改革案。就労、ワーホリビザ微税、強制送還など

Kia ora

ニュージーランドの車検に続き、今度は移民法についての改革がトピックです。

と言っても、移民法の改革については今週案として発表されたばかり。実現するかどうかはわかりませんが、何せとても大胆な案として世間の注目を集めています。

改革案の中には就労ビザやワーキングホリディビザについても含まれています。これからニュージーランドに渡航しようとする方は勿論、現在すでに就労ビザで滞在している人も注意が必要です。

移民法改革案の内容について詳しく紹介していきますので、是非最後までご覧ください。

6項目の移民法改革案

今週初め、ニュージーランドの連立内閣を組むACT党が移民政策の大幅な改革案を提示しました。

この改革案は滞在期間に関わらず重大犯罪者を強制送還することで大きな注目を浴びていますが、他にも就労ビザやワーキング・ホリディビザ取得を大きく左右する項目を含めた次の6項目が提案されています。

就労、ワーホリビザへの影響

次に先に紹介した6つの移民法改革提案の項目の内、日本人の就労ビザやワーキング・ホリディビザ取得に大きく関わる項目を取り上げて解説します。

認定雇用者就労ビザを毎年更新して、その都度NZ国内での申請料$1,540(海外からの申請は無料)や健康診断(約$400〜$500)、書類の翻訳、警察証明の取得など別途費用を払うとなると申請者には大きな負担となります。

雇用主側にしても、毎年外国人を雇う理由を証明をする書類を揃える手続きや費用を考えるとわざわざ外国人を雇う価値を見出せず代わりに現地人を雇うなど、結果として外国人の雇用機会の低下を招くことが予想されます。

認定雇用主就労ビザ
現在最も一般的な就労ビザで外国人労働者がニュージーランドで高度な技能を要する専門技術職に就くことを可能にする。認定された雇用主からのオファーが必須。雇用期間は通常3年間、主な職種は技能レベル1~3の技術職、農業職、シェフや技術技術者など。配偶者は就労ビザの取得、扶養家族である子供は国内学生として就学可能。永住への足がかりとなる可能性が高い。


*認定雇用者就労ビザについては、2024年にも雇用期間を5年から3年に短縮、英語能力を課すなど規制が行われています。

就労ビザやワーキングホリディ・ビザなど期限付きのビザで就労する人は年間2,000ドルの支払いが税金として課せられます。1日あたりにすると6ドルになります。

人によっては数年ニュージーランドで働くなら2,000ドルはさほど大きな金額ではないかもしれません。が、今回の提案で認定雇用主就労ビザを毎年更新することになると、NZ国内での申請料1,540ドルとその他もろもろの経費に加えて毎年2,000ドルを支払うことになり負担が大きくなります。

現在就労ビザを申請するにはどの職業でもIELTS 4.0相当の英語力証明が必須です。このレベルがどこまで引き上げられるかは現時点では言及されていませんが、ある程度試験用の勉強が必要になると思われます。
ワーキングホリディビザ申請者が該当するかどうかは触れられてませんが、もしワーホリにも英語能力が求められるとなれば大変なことになること間違い無しです。

背景

この労働法改革案を発表したACT|アクト党首のDavid Seymour|デイビッド・シーモア氏は、

移住者の流入ペースがインフラ整備能力をはるかに超えている。今回提案した政策はニュージーランド建国の基盤となった「基本的な合意」を回復する

ものだとした上で、次のような理由を述べています。

  • ニュージーランドの成長と発展には新たな移民が必要だが、提案する制度では、寛容、自由、民主主義といった価値観を共有し、インフラ整備に貢献し、ルールを守る人々のみを受け入れる
  • 成功には共通の期待が必要。私たちの自由を尊重し、民主主義の価値観を守り、インフラ整備に貢献し、英語を話し、法律を遵守し、経済の真のニーズを満たすことが必要
  • 移民はわずか200年足らずで、この国は「孤立した村々の集まり」から近代的な都市のネットワークへと発展したが、その一方で歴代政権が熟練移民制度を「汎用的な労働力供給源」に変えている

反対意見

勿論ですが、野党や移民弁護士団などから反論が噴出しています。
以下はその例です。

  • 技能不足を補うためにこの国に来るのであって、移民ビザの料金を引き上げる政策は理にかなっていない。
  • ニュージーランド移民局には既にオーバーステイ者を調査するコンプライアンスチームがある
  • ほとんどの移民は仕事を持ってニュージーランドに来ているため、福祉に関する変更は不要。

また他にも、

現在の移民制度に何も付け加えるものではない。ACT党は、ニュージーランド・ファースト党が排外主義的な隠語政治で成功を収めたのを見て、それを真似しているだけのように見える

この政策は非常に危険である。移民たちが生活費を賄うのに十分な資金を持てなくなり、悪質な雇用主による搾取の被害に遭いやすくなる可能性がある

と危惧する声も出ています。

あとがき

ACT|アクト党首のDavid Seymour|デイビッド・シーモアは、このブログでもたびたびお伝えした一昨年世間を大きく揺るがせた『ワイタンギ条約見直し法案』の発起人です。
ですので、またもや。。。というような気持で気持ちでこの移民法改革案について受け止めている人が多いかと思います。

今年後半に行われる総選挙に向けてこのような発言をしているのでしょうが、ニュージーランド・ファースト党に続きアクト党もと、ニュージーランドもトランプ政権下のアメリカ合衆国なみに公に排他的言動をする声が出てきています。

いつもなら10月の総選挙から目が離せませんと言いたいところですが、少し不安になってきました。不安が的中しないといいのですが。。。

(出展元 https://www.rnz.co.nz/news/community/594074/act-s-plan-to-toughen-immigration-rules

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