NZの有給育休26週間に延長、手当も増額

Kia ora

ニュージーランドで将来家庭を築く予定がある働くカップルに朗報です。

この7月から育児休暇制度が改訂され、期間が延長されるとともに手当の支給も増額されています。



新しい育休の特徴


 2020年の7月1日以降に生まれた子供を持つ親の給の育児休暇期間が、これまでの 20 週間から 26 週間に変更されました

更に、必要であれば26 週間の無給の育児休暇の取得が可能です。

出産直後は丸々6ヶ月の間は有給で、その後無給で更に6カ月、計1年の間は育児に専念した後、保証されている職場のポジションに復帰できるという訳です。

またこの無給の育児休暇ですが、父親による利用も可能です。
(例 : 子供の母親が仕事に復帰し代わりに父親が育児休暇を取って子供の面倒をみる

併せて、育児休暇手当ての支給額の最高額 も週20ドル引き上げられています。
週 585.80ドル から現在は 606.46 ドル ( 約¥48,000相当)に上がっています。( * 税込みの金額です。)

© Stephanie Pratt from Pixabay

ちなみにこの最高額の 606.46 ドルを給付されるには、フルタイムで同じ雇用主にある一定期間勤務していることが条件となります。

パートタイムの場合や勤務条件が異なれば支給金額もそれに合わせて査定されます。
一例として、同じ週10時間のパートタイムで働いている場合は、同じ雇用主の元で過去半年の間に26週間以上は働いているなどの条件があります。

このように、育児休暇に該当するのかどうか、また支給額がいくらになるのかは、労働時間や賃金など各個人の雇用状態によって異なります。
詳細は、政府のサイトで確認されることをお薦めします。
シミレーションで意外と簡単に育休該当の有無、支給額などがわかります。
https://www.employment.govt.nz/leave-and-holidays/parental-leave/ 



育休とニュージーランドの社会


Jacinda Ardern (ジャシンダ・アダーン) 首相が、この育児休暇制度の新法令を発表した際、親の経済的な負担を軽減し重要な乳児期を育児に専念されるためとコメントを残しました。

Swearing of new Cabinet Jacinda Ardern from Wikipedia

思い返すのが、首相自らが数年前に出産しその後半年の産休を取った時のことです。
若い女性の首相として元々世界で一目置かれた存在でしたが、首相在任中に妊娠・出産その後育児休暇を取った事に対して、世界でも初のケースとしてかなりの注目を浴びました。
が、ニュージーランドでは野党側からでさえ批判する意見が挙がることはなく、ましてそんなリベラルな国であることを誇りに思うような報道が目に着きました。

 また、Jacinda Arden首相就任前には、とあるハプニングがニュージーランド国内で話題になりました。
総選挙直前に労働党の党首に選ばれメキメキと頭角を表した頃の記者会見の席で、ある新聞記者が「若い女性が首相となりもし妊娠したらどうするのか、退職するのか」と質問し、その記者( 若い男性です。参考までに) は全国中から失笑を買う羽目になりました。
「今時まだそんな古臭いことを言う人がいるなんて信じられない」と、世の男性も口を揃えて言っていた程です。

さて、私ごとになりますが、私自身は2009年に出産をし育児休暇を利用した経験があります。

その当時はフルタイム勤務者への有給の育児休暇期間は三か月で、また支給額は週380ドルでした。
私は、この三か月の育児休暇に加えたまっていた有給休暇と疾病休暇を併せ、出産後最初の半年は有給で、その後さらに半年間無休の育児休暇を取り、計1年の休暇を取りました。
経済的な援助も勿論ですが、職を失う心配無く育児に専念できることがとてもありがたかったです。

私の同僚の中には、マネージャー職に昇進した直後に半年間育児休暇を取って職場に戻ってきた女性や、育児休暇を取っている途中に、他の職場に転職した人もいました。

このように、ニュージーランドは柔和な社会ですので、現在家族計画を立てている女性の方、それから勿論男性の方にも是非頑張っていただきたいと思います。

© thedanw from Pixabay


他国の育休事情


さて他の国はどうかと言うと、最も待遇のいい国はスウェーデンで夫婦間で16カ月手当支給付きで、面白いことに、継父母(子供の親の再婚相手)にも当てはまるそうです。

また、ポルトガルでは男女平等の権利が完全に保証されており、父母の双方ともが給料と同額の手当てを受けながら4カ月、さらに80%の手当支給で1カ月延長できます。
イギリスやオーストラリアはニュージーランドとほとんど同じのようです。
驚いたことに、アメリカでは国としての法令はありません。

日本はというと、

・使用者は、6週間(多胎妊娠の場合にあっては、14週間)以内に出産する予定の女性が休業を請求した場合においては、その者を就業させてはならない。

・使用者は、産後8週間を経過しない女性を就業させてはならない。ただし、産後6週間を経過した女性が請求した場合において、その者について医師が支障がないと認めた業務に就かせることは、差し支えない。

( 出典:労働基準法第65条第1項、第2項 )

と法令で決まっており、この産休の間は給与の支払いはありませんが、厚生年金や健康保険料の支払いが免除され、また出産手当が支給されます。

その後の育児休暇については、子供の年齢が1歳に達するまで、最初の半年の間は1か月あたり賃金の67%、その後からは50%の育児休業給付金の支給があります。
また、厚生年金や健康保険などの社会保険料も免除されます。
状況によっては、子供が1歳に達した語でも最長2歳になるまで延長をすることができます。

また、育児休暇を取得するには、週二日以上の勤務で一年以上勤務していること、それから職場復帰後も1年以上の雇用を継続することが条件とされています。

このように、日本も育児休暇制度は整っているようでね。嬉しいことです。

Ngā mihi
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1997年にNZに渡航。以来住み心地がよく現在に至る。旅行、ホテル業界を経て現在は教育業界に従事。 趣味は、ガーデニング、アートと映画鑑賞、夏のキャンプ旅行。 パートナーと中学生娘とウェリントン在住。