ニュージーランドでは『オデュッセイア』(原題: The Odyssey)が日本に先駆け早くも封切りしています。
映画『オデュッセイア』は、古代ギリシャの詩人ホメロスの同名の叙事詩(オデュッセイア)を、『オッペンハイマー』でアカデミー賞を総なめしたクリストファー・ノーランが映画化。
主演のマット・デイモンの他、トム・ホランド、アン・ハサウェイ、ゼンデイヤ、ルピタ・ニョンゴ、ロバート・パティンソン、シャーリーズ・セロンなどスター俳優が出演しています。
その『オデュッセイア』の紹介と、ちょっと辛口なレビューをお届けします。
『オデュッセイア』
原題:『The Odyssey|ザ・オデッセイ』
原作:ホメロスの抒情詩『オデュッセイア』
製作年:2026年製作/制作国:アメリカ合衆国/上映時間:172分/言語:英語
脚本・製作・監督:クリストファー・ノーラン
出演:マット・デイモン、トム・ホランド、アン・ハサウェイ、ゼンデイヤ、ルピタ・ニョンゴ、ロバート・パティンソン、シャーリーズ・セロン
日本配給:ビターズ・エンド
日本劇場公開日:2026年9月11日
あらすじ
トロイア戦争を終えたイタケの王オデュッセウスは、妻のペネロペと息子のテレマコスが待つ故郷イタケへの帰還を目指す。が、神々の怒りを買った彼の前には、一つ目の巨人キュクロープスのポリュペーモスや秘薬を使う魔女キルケー、荒れ狂う海の怪物といった幾多の試練に遭遇する。
また、王の不在が続く故郷イタケでも、王妃ペネロペと息子テレマコスも窮地に追い込まれていた。
感想
ポリュペーモスや秘薬を使う魔女キルケー、荒れ狂う海の怪物に遭遇するシーンを含め、ほとんど原作に忠実で、テンポ良く展開するので3時間はあっという間でした。
ただ、トロイア戦争の回想シーンがまたかと思うぐらい何度もあったこと、それに古代の戦術に長けた一国の王がそこまで人道主義にのとって自責の念に駆られるとは。。。と、原作にないオデュッセウスの解釈について疑問が残っています。
それに、最後の部分は話を上手くまとめるために付け足した感が強。原作通りにオデュッセウスと息子の息子のテレマコスが国の奪回策を図るさまを描いたらよかったと思います。

普通の映画館で観たせいか画像の良さがそこまでわからなかったのですが、それでも荒れ狂う海やトロイの木馬のシーンは圧巻でした。IMAX劇場で観たらもっと臨場感があったのでしょうね。
正直言ってスター俳優勢揃いの演出でそこまで期待していませんでした。が、そこはクリストファー・ノーラン監督、良い役者をよくぞここまで揃えてくれました。
オデュッセウス役のマット・デイモン、テレマコス役のトム・ホランドをはじめ、ゼンダヤ、ルピタ・ニョンゴとても良かったです。

特にロバート・パティンソンの個性溢れる演技は注目に値します。『ミッキー17』といい、この『オデュッセイア』といい、彼は惹きつける演技をしますよね。これからもちょっと癖のある役で活躍することでしょう。

逆に役に全然そぐわなかったのが、オデュッセウスの妻ペネロペを演じたアン・ハサウェイ。演技が大仰で、苦渋の道を歩む王妃の憂いや繊細な感情が全く感じられませんでした。世間を知らないプリンセス感が強かったです。ペネロペ役は感情を抑えた演技ができる女優が演じるべきでした。
欲を言えば、カリプソもシャーリーズ・セロンではなくもっと魅惑的な女優が似合っていると思います。

総括するとまあ良い映画だと思いますが、クリストファー・ノーラン監督作として『オッペンハイマー』を凌ぐ作品ではないことは確かです。
評価は星3.5 ★★★1/2
プロフィール
📣 監督:クリストファー・ノーラン
Sir Christopher Nolan, 脚本家・映画監督・映画プロデューサー。1970年ロンドンに生まれ。イギリス人とアメリカ人の両親を持ち、幼少の頃はロンドンとシカゴで過ごした。子供の頃から8ミリで撮影を始め、英国屈指の総合国立大学ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンで英文学を専攻しながら16ミリの短編映画の制作を始める。1999年『フォロウィング』で長編映画デビュー。2001年弟のジョナサン原作の映画『メメント』で、弟と共にアカデミー脚本賞にノミネートされ注目を集め、バットマンの『ダークナイト トリロジー』でメジャーになった。その後も2010年『インセプション』、2014年『インターステラー』2017年『ダンケルク』は大ヒットし数々の賞を受賞する。2023年『オッペンハイマー』はアカデミー賞13部門でノミネート、監督および作品賞含め7部門で受賞した。
この功績を受けてナイトの称号が与えらている。
私生活では大学の同級生であり映画プロデューサーのエマ・トーマスと結婚。4人の子供と共にロサンゼルス在住。

🌟主演:マット・デイモン
Matt Damon (本名マシュー・ペイジ・デイモン)
アメリカ合衆国の俳優、脚本家、映画プロデューサー
1970年マサチューセッツ州にて株式仲買人と大学教授の両親の元に生まれる。1998年ハーバード大学に進学するが、俳優業と重なり中退。1988年『ミスティック・ピザ』で端役デビュー。1998年、無名時代幼馴染のベン・アフレックと共に脚本を書いた『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』の映画化で、ベン・アフレックと共にアカデミー脚本賞を受賞、主演男優賞にもノミネート。その後『プライベート・ライアン』『リプリー』『オーシャンズ11』、『ボーン・アイデンティティー』、『ボーン・アルティメイタム』、『インビクタス/負けざる者たち』、クリストファー・ノーラン監督の「インターステラー」、リドリー・スコット監督の「オデッセイ」大ヒット作品に出演、数々の賞を受賞している。アルゼンチン出身の妻との間に三女がいる。幅広く慈善活動を行っていることでも知られている

あとがき
『DUNE/デューン 砂の惑星』を初めて劇場で観た時に、途中誰がどこの人で味方か敵かわらなくなってしまったことがあったので、今回は『オデュッセイア』のグラフィック・ノベル(漫画小説)を図書館から借りて読んで臨みました。 おかげでこんがらがってしまうことなく話が理解できました。
日本ではグラフィック・ノベル(漫画小説)は発売されてないようですね。
小説は岩波文庫から出てますので、映画を観る前に読んでみるといいかと思います。
『オデュッセイア』の小説の詳細は↓をクリックしてご覧ください。
Ngā mihi
wonderer




















