『デューン 砂の惑星パート2』SF映画素人のあまのじゃくな感想

Kia ora

待ちにまった『デューン 砂の惑星パート2』がようやくニュージーランドでも劇場公開!

監督のドゥニ・ヴィルヌーヴ、キャストも前作の『デューン 砂の惑星パート1』と同じですが、このパート2にはさらに新たな役柄も加わっています。

この編では映画を観た感想のほかに、その新たな役柄も含めた登場人物を紹介しています。
映画を観る前に登場人物についておさらいをすると、頭がすっきりしていいかもしれませんね。

原題:Dune: Part Two
製作国:アメリカ合衆国/言語:英語/上映時間166分
原作: 『デューン』フランク・ハーバート
監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
脚本:ジョン・スペイツ、ドゥニ・ヴィルヌーヴ、エリック・ロス
出演:ティモモー・シャラメ、ゼンデイヤ、レベッカ・ファーガソン、ジョシュ・ブローリン、オースティン・バトラー、フローレンス・ピュー、デイヴ・バウティスタ、クリストファー・ウォーケン、スティーヴン・マッキンリー・ヘンダーソン、レア・セドゥ、ステラン・スカルスガルド、シャーロット・ランプリング、ハビエル・バルデム
音楽:ハンス・ジマー
日本配給会社:ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ
劇場公開日:2024年3月15日

一家を滅ぼされ母親と砂の上に生き残ったポール。アトレイデス家の後継者として、砂漠の民フレメンとともに宿敵ハルコンネン家に復讐の狼煙を上げようとする。が、その矢先に残忍なフェイド=ラウサがハルコンネン家の後継者として送り込まれる。果たしてポールはフレメンの信用を得ることができるのか。そしてついに惑星デューンを制覇することができるのか。

ポール・アトレイデス(ティモシー・シャラメ):主人公。アトレイデス家の後継者でフレメンからは“ムアッティブ”の名で呼ばれる。
チャニ(ゼンデイヤ):フレメンの一人であり、主人公ポールの恋人。
レディ・ジェシカ(レベッカ・ファーガソン): ポールの母親、レト公爵の愛妾。帝国の真実を語る女性秘密結社ベネ・ゲセリットの一員。
ウラディミール・ハルコンネン男爵(ステラン・スカルスガルド) レト公爵の宿敵でハルコンネン家の当主。
グロッス・ラッバーン( デイヴ・バウティスタ)男爵の甥。残虐。
フェイド=ラウサ・ハルコンネン( オースティン・バトラー)ハルコンネン男爵の若き甥。アラキスで後を継ぐ予定。
シャッダム4世 (クリストファー・ウォーケン)コリノ家の皇帝
皇女イルーラン( フローレンス・ピュー)皇帝の娘。
レディ・フェンリング(レア・セドゥ)皇帝の親友でベネ・ゲセリットのメンバー。
スティルガー(ハビエル・バルデム)フレメンの部族長

『デューン 砂の惑星』のストーリーを知らず、そしてあまりSF映画に興味のない者の感想です。

『デューン 砂の惑星 パート1』を自宅のTV画面で観たことを後悔し、パート2こそは映画館でと臨んだのですが、何と映画の途中で退屈してしまいました。

その理由は、
1) 広大で美しい砂漠で繰り広げられる場面に慣れて、長く感じてしまった。
2)同じように『パート1』でおどろおどろしく衝撃的だったハルコンネンにも慣れてしまって、あまり恐ろしく思えなかったこと。特に最後の戦争の場面であっけなく死んでしまったのが意外。
フェイド=ラウサ・ハルコンネンには、もう少し悪あがきして欲しかった。
3) 皇女イルーランの語りがよくわかならかった。

『デューン 砂の惑星』の大ファンでこのパート2にべた惚れの友人によれば、最後の戦争に纏わる場面はそもそも小説上では数段落にすぎないとか。
この映画はそのオリジナルの小説にかなり忠実に再現しているそうで、少しもの足りなく思えたラストも、仕方ないのかもしれません。
が、その友人も皇女イルーランについては私と同じ意見でした。

逆によかったのは

1) 音楽。美しい砂漠の画像に良く合っている。
2) レディ・ジェシカの描写。パート 1で今一つ不可解だった役柄がよくわかって面白かった。演じるレベッカ・ファーガソンの演技も素晴らしい。
3 レディ・フェンリングの存在感。レア・セドゥのファンとしては、彼女のカリスマ性がよく引き出されていて嬉しかった。

そして何と言っても主役のポールを演じるティモシー・シャラメ。
パート1で侯爵の息子として誰からも愛された少年から脱皮して、パート2では自らの宿命を負ったリーダーになっていく有様を、持ち前のしなやかな感性でバランス良く演じています。
このポール役は『君の名前で僕を呼んで』の主人公に次いで、ティモシー・シャラメの魅力が十分に発揮されていると思います。
パート3では大人の、それも貫禄のある年齢のポールを演じるのでしょうか。今から待ち遠しい限りです。

Denis Villeneuve, 映画監督、脚本家。1967年カナダのケベック州生まれ。父親は公証人で母親は専業主婦。三児の父である。ケベック大学のモントリオール校で映画を学ぶ。カナダ国内で数々の監督賞を受賞。2010年の作品『灼熱の魂』(2010年)は、アカデミー賞の外国語映画賞にノミネートする。2013年の『プリズナーズ』でハリウッドデビューを果たした後に、2016年、エイミー・アダムス主演の『メッセージ』を監督し、アカデミー賞において監督賞、作品賞など7部門にノミネートされ、アカデミー音響編集賞を受賞した。2017年の『ブレードランナー 2049』で、アカデミー賞撮影賞と視覚効果賞受賞。2021年の『DUNE デューン 砂の惑星』 前編がベニス映画祭で監督しての手腕を絶賛され、アカデミーの6部門を受賞する。
『DUNE デューン』の三作目の『メサイア』の他、『クレオパトラ』『宇宙のランデブー』が予定されている。

ドゥニ・ヴィルヌーヴ

© Georges Biard via Wikimedia

Timothée Hal Chalamet アメリカ合衆国とフランスの俳優。1995年フランス人で国連勤務の父親と元ブロードウェイのダンサーで不動産ブローカーの母親の元、ニューヨーク州マンハッタンのヘルズ・キッチンで生まれ、マンハッタンとフランスを行き来して育った。姉はフランスで女優業をしている。コロンビア大学からニューヨーク大学に編入した。幼少期からコマーシャルや短編映画に出演。中には人気TV番組『ロー&オーダー』も含まれる。2014年の映画『ステイ・コネクテッド〜つながりたい僕らの世界』で映画デビュー、同年にSF映画『インターステラー』、翌年に『クーパー家の晩餐会』に出演。2017年、初主演した『君の名前で僕を呼んで』の演技を絶賛され、アカデミー賞で主演男優賞にノミネート。その後、『レディ・バード』、『ビューティフル・ボーイ』、『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』、『DUNE/デューン 砂の惑星』(前編)、『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』『ドント・ルック・アップ』『ボーンズ アンド オール』『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』など数多くの映画に出演し、飛ぶ鳥を落とす勢いである。ファッション・アイコンでもあり、カイリー・ジェナーと交際しさらに注目を浴びている。

© Nine Stars via Wikimedia

 Zendaya Maree Stoermer Coleman 1996年、アメリカ合衆国カルフォルニア州生まれ。女優、歌手。アフリカ系アメリカ人とヨーロピアンの系譜。シアターで仕事をしていた母親の影響を受け、オークランド芸術学校で演劇、歌、フラダンスやヒップホップダンスを学ぶ。モデルやCM出演後、2009年ディズニー・チャンネルの『シェキラ!』役で女優デビュー。『ティーン・スパイ K.C.』、映画『スパイダーマン』シリーズ、『フレンズ・フォー・チェンジ ゲームズ』で名を知られるようになる。2013年『ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ』で準優勝、同年『アメリカズ・ネクスト・トップモデル』でゲスト審査員を務める。2015年アカデミー賞レッド・カーペットに登場した白いドレスにドレッドヘアがモデルとなったバービー人形が発表される。2017年『グレイテスト・ショーマン』『スパイダーマン:ホームカミング』の演技で世界的に知名度を上げる。2019年、HBOのテレビドラマシリーズ『ユーフォリア/EUPHORIA』で主演、プライムタイム・エミー賞のドラマシリーズ部門で主演女優賞、ゴールデングローブ賞の主演女優賞を受賞。ハリウッド・レコードと契約しヒップホップ歌手としても活躍している。ベジタリアン、フェミニスト。

ゼンデイヤ

© Glenn Francis/Pacific Pro Digital Photography via Wikimedia

『デューン 砂の惑星Pパート2』のレビューでしたが、元々『デューン 砂の惑星』について原本を呼んだこともなくSF映画にはあまり興味がない素人的な感想ですので、あえて映画の評価は控えました。

個人的には、最近観た『Perfect Days』、次いで『関心領域 Zone of Interest (日本5月中旬公開予定)』、それから『Poor Things / 哀れなるものたち』がもっと面白かったと思います。

『関心領域 Zone of Interest 』については、のちほどレビューを書くつもりです。
お楽しみあれ。

Ngā mihi
wonderer

(参考サイト)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%B3_%E7%A0%82%E3%81%AE%E6%83%91%E6%98%9F_PART2
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%A2%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%A9%E3%83%A1
ゼンデイヤ – Wikipedia

ABOUTこの記事をかいた人

1997年にNZに渡航。以来住み心地がよく現在に至る。旅行、ホテル業界を経て現在は教育業界に従事。 趣味は、ガーデニング、アートと映画鑑賞、夏のキャンプ旅行。 パートナーと中学生娘とウェリントン在住。