映画『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』感想 ★★★★★

 

Kia ora

待望の『 007 NO TIME TO DIE ( ノー・タイム・トゥ・ダイ ) 』がようやくニュージーランドでも公開されています。

普段、フランス映画などのアートハウス系やインディーズ系の映画が好きだとのたまっている私ですが、007 シリーズ は特別。
コロナ禍で去年から何度となく公開日が延長されていたため、待ちに待ったと早速鑑賞してきました。

『 007 NO TIME TO DIE ( ノー・タイム・トゥ・ダイ ) 』は、ジェームズ・ボンド役の Daniel Craig ( ダニエル・クレイグ ) の最後の出演となる映画です。
ダニエル・クレイグは、2006年公開の『 Casino Royale ( 邦題:カジノロワイヤル )』 以来今回が5作目のボンド役。ボンドを最も長く演じ、また最強のボンドと言われています。

そのダニエル・クレイグを見送るために特別に製作された『 007 NO TIME TO DIE ( ノー・タイム・トゥ・ダイ ) 』は、言わばクレイグと007ファンへのはなむけのようなもの。ファン必見の映画です。

映画情報

 
製作国 :アメリカ、イギリス
上映時間 : 163分
監督   : キャリー・ジョージ・フクナガ
脚本   : ニール・パーヴィス、ロバート・ウェイド
出演者  : ダニエル・クレイグ、ラミ・マレック、レア・セドゥ、ラッシャーナ・リンチ、

ベン・ウィショー、ナオミ・ハリス、アナ・デ・アルマス
主題歌 :ビリー・アイリッシュ
制作会社:ユニバーサル・ピクチャーズ
配給   :  東宝東和
 

あらすじ


失意の中MI6から引退しジャマイカで穏やかな生活を送るジェームズ・ボンド。が、その平穏な生活は長くは続かず、旧友の頼みで不本意にも007の任務に復帰することになります。今回の任務は、誘拐された科学者を悪の手から救出すること。想像以上に危険で複雑な闇の組織を追う内に、ジェームズ・ボンド自身の私生活も巻き込まれて事態は思わぬ方向にむかいます。

感想


『007』シリーズが好きでいつも劇場公開と同時に鑑賞していますが、この『ノー・タイム・トゥ・ダイ』ほど、衝撃的で、これほど強く余韻が残ったことはないかと思います。

© Tim White via Flickr

その最たる理由として、やはり何と言っても、ボンドが生身の人間として描かれている事があります。
黒のタキシード姿でドライマティーニを片手に女性をくどくスマートなボンドの姿はなく、否が応でも年齢を重ねそして愛が故に守りの姿勢に入るボンドは、観ていて悲哀を感じるほど。

対照的に、ラミ・マレックが演じる敵役は、狂気を超えて崇高な次元の悪人で、それがいっそう人間味に溢れたボンドを引き立てていました。『ボヘミアン・ラプソディー』のフレディ・マーキュリーと同様、ラミ・マレックの役になりきった演技力には脱帽です。

そしてその敵役が操つる悪の秘密兵器がこれまた面白いこと。しかも最後の最後までどんでん返しの仕掛けがあり、これまでにないスリル感に満ちた展開です。

おかげで3時間近くの長編であるにも関わらず、最初から最後まで息つく暇なくスクリーンに釘付け状態で、あっという間にエンディングを迎えた気がしました。

勿論、評価は星5つ。★★★★★。
頻繁に登場する日本に関連したプロップの中に首を傾げたくなるようなものがあるため、星4つにしようかと思いました。が、特別ずくめでダニエル・クレイグの幕引きにピッタリの超大作、しかも完成度も高いので、思い直して星5つにしています。

これからご覧になる方は、事前に前作の『Spectre ( スペクター)』を観ておくことをお薦めします。

 

トリビア

 
  1. 『ノー・タイム・トゥ・ダイ』は、ジェームズ・ボンドシリーズの25作目。
  2. 公開予定日は2020年4月であったが、コロナ禍で再三延期され2021年10月に世界一斉公開となった。
  3. ダニエル・クレイグは加齢のため身体的にボンドの役作りが難しくなってきた事と、前作の『Spectre ( スペクター) 』の撮影中に大怪我をした事を理由に引退を表明。が、プロダクションサイドから乞われて再度主演することになったと言われている。
  4. 『ノー・タイム・トゥ・ダイ』の公式製作発表は、007小説の作者、イアン・フレミングが1952年にジェームズ・ボンドを書き下ろしたジャマイカのゴールデンアイ邸で行われた。ゴールデンアイ邸は映画撮影には使われていない。
  5. 『スペクター』『ノー・タイム・トゥ・ダイ』の二作の脚本は、原作のフレミングの小説を元にしておらず、映画用に特別に作られたものである。
  6. 製作発表時は、監督はダニー・ボイルが予定されていたが、意見の相違によりランクインの三か月前に辞任。代わりにキャリー・ジョージ・フクナガが抜擢された。


  • キャリー・フクナガは、ボンド史上初めてのアメリカ人の監督である。
  • キャリー・フクナガの父親はアメリカの日系3世で、戦時中に捕虜収容所で生まれた。母親はスウェーデン系のアメリカ人である。
  • ボンドの同僚のスパイのパロマ役の女優アナ・デ・アルマスは、クレイグ自身が選んだ。二人は2019年公開された『Knives Out ( ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密 ) 』で共演している。アルマスはキューバ出身である。
  • ボンドが身に着けたオメガの腕時計シーマスター・ダイバー・300Mのデザインにダニエル・クレイグも参加している。この腕時計は、007バージョンとして日本では957,000円で販売されている。
  • 2021年3月、 ビリー・アイリッシュが唄う『ノー・タイム・トゥ・ダイ』の主題歌がベスト・ビジュアル・メディア・ソング部門でグラミー賞を受賞。映画の公開に先駆けての受賞はグラミー史上初である。

© Gerard Stolk via Flickr

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1997年にNZに渡航。以来住み心地がよく現在に至る。旅行、ホテル業界を経て現在は教育業界に従事。 趣味は、ガーデニング、アートと映画鑑賞、夏のキャンプ旅行。 パートナーと中学生娘とウェリントン在住。