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外出規制や自粛のため、自宅でオンライン配信で映画鑑賞をしている方が多いと思います。
そこで、自宅で鑑賞できるお薦め映画として『 最強のふたり(原題 : Intouchables ) 』を紹介します。
『 最強のふたり(原題 : Intouchables ) 』は、事故で身体が不自由な大富豪と介護する貧困層の移民の若者との間に生まれた友情を、実話を元にコミカルに描いたドラマ映画です。2011年にフランスで製作され、フランスでは歴代観客動員数三位、日本では公開されたフランス語映画の中で歴代1位の大ヒットとなりました。
その後英語でリメイク版も作られていますが、この編ではオリジナルのフランス版を紹介します。
フランス映画がお好きな方は勿論、心温まる良質の映画が好きな方にもお薦めします。
★ 概要
映画名「最強のふたり」/ 原題:Intouchables / ジャンル:ドラマ、コメディ
言語 : フランス語 / 上映時間:1時間53分 / 製作会社 : Quad Productions /
日本配給:ギャガ / 日本公開:2012年
監督 : エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ
キャスト:フランソワ・クリュゼ(François Cluzet )、オマール・シー(Omar Sy ) 、オドレイ・フルーロ(Audrey Fleurot)
賞:2011年 東京国際映画祭 主演男優賞受賞
2012年 セザール賞 主演男優賞受賞、他8部門でノミネート
2013年 東京アカデミー賞 最優秀外国作品賞受賞
★ あらすじ
パラグライダーの事故で首から下が麻痺し車いすの生活を余儀なくされる大富豪のフィリップ(フランソワ・クリュゼ)。そのフィリップの新しい介護人の面接に黒人青年のドリス(オマール・シー)が現れます。フィリップは、刑務所から出所したばかりで、生活保護を目当てに不採用通知が欲しくして面接を受けているだけのドリスを何故か気に入り採用します。上流階級層にありがちな時に傲慢で気難しいフィリップと、不本意にも介護人として住み込みで働き、下級貧困層出身でストレートに感情をぶつけるドリスは何度となく衝突します。ですが、お互いに正直に接している内に、二人の間には友情が育まれます。
★ 感想
この『最強のふたり(原題 : Intouchables ) 』は、大富豪と貧困層の格差、移民、重度障害などの垣根を超えて、人と人が共お互いに共鳴する様が描かれています。ややもすれば重たくなりそうなテーマが、優しさ、相手をそのまま容認するといった機微が淡々と描かれ、それに加えてフランス映画らしい最初から最後までユーモアに富んだ会話がちりばめられていることで、静かながら良質のコメディ・ドラマとして仕上がっています。
観終わった後に心温かい余韻が残り、優れたヒューマンドラマだと思います。
大富豪のフィリップ役のフランソワ・クリュゼは地元フランスでは名俳優として知られていますが、抑えながらも見事にチャーミングに演じ、一方、ドリス役の オマール・シーは感受性に溢れる演技を見せてくれています。
実際に二人はこの映画の演技で母国フランスや日本で主演男優賞を受賞しています。
★ キャスト紹介
☆ フランソワ・クリュゼ(François Cluzet )
1955年、フランス・パリに生まれる。17歳の時に私立の演劇学校に入学し、その後舞台や数々の映画に出演。2006年『唇を閉ざせ』で、フランスのアカデミー賞にあたるセザール賞の主演男優賞を受賞。その後セザール賞には『殺意の夏』の助演男優賞など他に9回ノミネートされている。アメリカ映画『プレタポルテ』や、『フレンチ・キス』にも出演。
三度結婚し4人の子供がいる。
☆ オマール・シー(Omar Sy )
1978年、パリ西部のイヴリーヌ県に生まれる。両親はともにアフリカ西部からのムスリム系移民で、貧困層に育つ。コメディアンでもある。
高校卒業後パリのラジオ番組にコメディアンとして登場し、その後数々のテレビ番組で活躍し、ディズニー映画などで声優の役も務める。この『最強のふたり(原題 : Intouchables ) 』の主役のドリス役で数々の賞を受賞。一躍有名人となり、フランスでもっとも人気のある芸能人に選ばれる。『X-MEN: フューチャー&パス』 『サンバ 』 『ジュラシック・ワールド (2015)』などの数多くの映画に出演。今年2021年はネットフリックス史上空前の大ヒットドラマシリーズ『 ルパン 』の主人公のルパンを演じている。
2007年に結婚し5人の子供がいる。
あとがき
この『最強のふたり(原題 : Intouchables ) 』は、日本でもニュージーランドでもネットフリックスや各種のオンライン配信で観ることが出来ます。
同じタイトルのハリウッド版リメイク映画もありますが、主役の二人が織りなす心の機微を淡々と表現するには、やはりフランス特有のシニカルなジョークがあってのこと。それにフィリップが住む屋敷といい傲慢な富豪の生活の匂いには、やはりパリが似合っていると思います。
ということで、このオリジナルのフランス版をお薦めします。
最後に、映画鑑賞は私の趣味の一つですが、ことにフランス映画が大好きです。
こうしてフランス映画も少しづつ紹介していこうと思っています。どうぞご期待のほどを!
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