Mānawatia a Matariki ! ( A happy Matariki ! )
いよいよ、matariki ( マタリキ:マオリ新年)がやってきました。
現在ニュージーランドでは全国各地でマタリキを祝う色々な催しが行われています。
今回は、マオリ族の集いで必ず行われる karakia ( カラキア:祈り)の中から、マタリキ用のカラキアを紹介します。
1. はじめに
kia ora
ニュージーランドの先住民族マオリが祝う新年をマタリキと言います。
元々マオリ族は明け方の東の空にマタリキ星団が現れる6~7月の間を新年として部族で祝っていました。
近年のマオリ文化の復興とともにこのマタリキも復活し、3年前の2022年には世界で初めて先住民族の文化を祝う祝日、マタリキ・ホリディが制定されました。
そして現在は全国各地でマタリキを祝い、マオリ族に伝承されるハンギ(料理)、ワイアタ(歌)、ハカ(踊り)、クラフトなど色々な催しが行われます。
マオリの人々が集まる催しや式典は必ず、カラキアで始まりカラキアで終わります。
是非ここで皆さんもカラキアを練習して本番に備えませんか?

マタリキの詳細は ↓ をクリックしてご覧下さい。
2. カラキアとは?
Karakia ( カラキア ) とはニュージーランドの先住民族マオリが行う祈りです。
マオリ族は昔から食事の前や儀式や集いの始まりと終わりに、カラキアを捧げます。
現在はマオリ人だけの集まりとは限らず、式典や、職場や学校の集まり、ミーティングなどでも頻繁に行われます。
マオリ族は、もともと呪文のように繰り返し唱えるカラキアを捧げて先祖の精霊や自然の導きと保護を祈願することで、利益をもたらし問題を避けていました。
神を聖なるものとして崇拝する宗教的な行いではありません。
また、カラキアは昔はマオリ部族の中で重要な位置にある tohunga ( トフンガ)と呼ばれる霊媒者によって執り行われていました。
そして、敵と戦う、食料となる鳥を狩る、漁を行う、kumara ( クマラ:さつまいも)を植える、いなくなった犬を探すなど、日常生活の中でそれぞれの状況に応じたカラキアが捧げられていました。
ですが19世紀に入りキリスト教の普及に伴い、amine ( アーメンのマオリ語)の言葉が入ったカラキアが広まり、現在では広く使われています。

カラキアについてもっと詳しく知りたい方は ↓ をクリックしてご覧下さい。
3. カラキア『Matariki e』
それではここでマタリキ用のカラキアを紹介します。
マタリキに捧げられるカラキアは数ありますが、今回紹介する『Matariki e 』は特にマタリキの重要性や祖先との繋がり、そして人々が集まることが強調されています。
★マオリ語
Matariki e
Matariki te tupuna
Matariki te tawhito
Matariki te Kāhui whetū
Matariki hunga nui
Matariki ahunga nui
Matariki manako nui
E ara Matariki ki runga rā
Whano, whano,
Haramai te toki
Haumi e ! Hui e ! Tāiki e !
★ 日本語訳
マタリキ
マタリキ ー 祖先
マタリキー 伝統
マタリキ ー 星団
マタリキ ー 人々の集まり
マタリキ ー 豊富な食糧
マタリキ ー 人々の願い
今 マタリキの星が夜空にのぼる
皆 集まれ、集まれ、
そしてともにマタリキを祝うのだ
皆が一緒に集まって一つになるのだ!

4. あとがき
この編ではマタリキ用のカラキアを取り上げて紹介しましたが、別の編でマタリキ用のワイアタ(歌)『Matariki e ara e 』も紹介しています。是非こちらも見てみて下さいね。
それでは、Mānawatia a Matariki !
Ngā mihi
wonderer