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このたびユネスコ世界遺産の登録候補地として、ニュージーランドにある9カ所が選ばれています。
選ばれた9カ所は、ニュージーランドのみならず海外でも重要な場所であるとして、ニュージーランド自然保護局(Department of Conservation)から、国連の文化・科学・教育機関のユネスコへと推薦されました。
ユネスコに認められれば、タージ・マハルやピラミッドといった驚異的な遺産と並ぶ世界遺産として登録されることになります。
では、候補に挙がったその9カ所がどんな所なのか、これから詳しく説明します。
ユネスコと世界遺産リストとは
周知と思いますが、まずユネスコと世界遺産リストについて簡単に紹介します。
ユネスコ
国際連合教育科学文化機関|United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization 略してユネスコ
教育、科学、文化などの協力を通じて、国際平和と人類の共通の福祉を促進することを目的とする国際連合の専門機関。
1946年に設けられパリを本部として、加盟国は190以上にのぼる

主な活動:
- 世界遺産(文化遺産・自然遺産・無形文化遺産・世界の記憶)の登録と保護: 人類共通の貴重な財産を守り、次世代に引き継ぐ活動
- 教育の普及と支援: すべての人への質の高い教育や、紛争・貧困地域での教育支援
- 科学・文化を通じた相互理解: 自然科学や社会科学の発展、文化交流を通じた平和な社会の構築
世界遺産リスト
そのユネスコの活動の一つ、世界遺産リストは、人類全体が保護・保存していくべき重要な「顕著な普遍的価値」を持つ文化遺産および自然遺産が登録された公式リスト。
世界遺産リストは次の三つのカテゴリーに分けられる。
- 文化遺産(建造物、遺跡など)
- 自然遺産(優れた自然環境、生態系など)
- 複合遺産(文化と自然の両方の価値を持つもの)
NZの世界遺産
現在、ニュージーランドからは次の3カ所がユネスコ世界遺産として指定されています。
- Tongariro National Park | トンガリロ国立公園(複合遺産 )
ニュージーランドで最初に登録された世界遺産。ルアペフ山(2,797m)、トンガリロ山(1,968m)、ナウルホエ山(2,291m)の3つの活火山からなるマオリの聖地

- Te Wahipounamu | テ・ワヒポウナム(自然遺産)
南島西海岸のフィオラドランド国立公園(ミルフォード・サウンドなど)、マウント・クック(アオラキ)を含む4つの国立公園から構成され、国土の約1割を占める広大なエリア。マオリ語で「グリーンストーン(ヒスイ)の産地」を意味する。

- Subantartic Island | ニュージーランドの亜南極諸島(自然遺産)
ニュージーランド南東の南極海に点在する5つの島嶼群、Snares Islands|スネアーズ諸島、Auckland Islands|オークランド諸島、Campbell Island|キャンベル島、Antipodes Islands|アンティポデス諸島、Bounty Islands|バウンティ諸島の総称。人間による影響がほとんどないため、世界屈指の生物多様性を誇る手つかずの自然が残されている。

世界遺産候補地
ここから本題に入ります。
2026年ユネスコの世界遺産リストに、ニュージーランドから次の9か所が候補地として挙がっています。
- Waitangi Treaty Grounds|Te Pitowhenua and Te Tii Marae |ワイタンギ条約の地
1840年、ニュージーランドの建国文書である「Te Tiriti o Waitangi|The Treaty of Waitangi|(ワイタンギ条約」が初めて議論され、署名された場所。

- Mataatua Wharenui – Te Mānuka Tūtahi|マタアトゥア・ファレヌイ 、テ・マヌカ・トゥタヒ
ファカタネにある記念碑的な彫刻が施されたMarae | マラエ(マオリ集会所) のメインの建物。

- Te Whare Waiutuutu Kate Sheppard House | ケイト・シェパードの家
ケイト・シェパードが、ニュージーランドを世界で初めて女性に参政権を認める国とするに至った運動を主導した、その拠点となったクライストチャーチにある家。

- Parihaka Papakāinga|パリハカの土地
タラナキ山の麓にある歴史的なマオリの集落。土地没収に対するマオリの非暴力抵抗運動の有名な中心地。

- Te Hauturu o Toi|Little Barrier Island|リトル・バリアー・アイランド
オークランド北東部、ハウラキ湾に位置する、世界で最も手つかずの状態で残されている温帯の島嶼(とうしょ)生態系の一つ。先住民と現代科学に基づいた環境保全で世界的に有名である。

- Te Kauwhanganui Māori Parliament Building, Monument, and Taonga Collection | カウファンガヌイ・マオリの国会議事堂と記念碑および文化コレクション
ワイカト地方に1890年に建立されたマオリ族の国会議事堂や、マフタ王の記念碑、そして 20,000 点以上のマオリ語で書かれた文書が保存されている。

- Tch Tatatei Awanui/Scenic Reserve Wharekauri coastal strip, Chatham Islands |ファレカウリ沿岸景観保護区
チャタム島にあるモリオリ集落跡、埋葬地、そして航海用カヌーなど考古学的遺物を含む、重要なモリオリの文化的景観。

- Ngā Tapuwae o Mataaho| Auckland Volcanic Fields | オークランド火山群
オークランド火山地帯によって形成され、マオリの歴史や伝統と深く結びついた、文化的かつ火山性の景観。

- Kermadec Islands and Marine Reserve |ケルマデック諸島および海洋保護区
ニュージーランドの北島の北北東約1,000kmの南太平洋上にある火山性の島々と、その周囲に広がる国内でも最も厳重に保護されている保護区の一つ。一般人のアクセスは不可能。

ちなみに、ユネスコの世界遺産登録を実現するまでには、通常5年から10年を要すると言われています。
総評
ユネスコ世界遺産リスト候補として選ばれたこれら9か所は、ニュージーランドの歴史やアイデンティティを象徴する場所、もしくは世界的に重要な景観や生態系ばかりです。
選定に当たった自然保護省は、「ユネスコの世界遺産リスト登録に向けた厳しい要件を満たす可能性が高い」と期待を寄せています。
特にワイタンギ条約の地については次のように説明しています。
ワイタンギは、二つの異なる民族が『ワイタンギ条約|NZの建国の文書』を通じて、一つの国家を形成することに合意した場所。このため歴史上極めて重要な条約と、以来続いてきた永続的な人々との関係や変遷を世界に知らしめる場所として、ワイタンギは絶対的な普遍的価値がある
(出展j:https://unesco.org.nz/news/world-heritage-tentative-list-nine-sites-selected-26 https://www.teaonews.co.nz/2026/10/19/the-aotearoa-sites-that-could-make-the-unesco-world-heritage-list/)
あとがき
ワイタンギ条約の地は30年ほど前に訪れたきりなので、是非とも再び訪れたいと思っているところです。それからトンガリロ国立公園の有名なトンガリロ・クロッシングと呼ばれるトレッキングにも再度挑戦したいと。
その時には、ここで詳しく紹介しますのでご期待のほどを。
それから、生誕地がユネスコ世界遺産候補地となっているケイト・シェパードはニュージーランドの10ドル紙幣にも印刷されているとても有名なNZ人です。
日本ではあまり知られてないようですので、ケイト・シェパードについては別編で詳しく説明する予定です。
因みに、日本には文化遺産22件・自然遺産5件、合計27件のユネスコ世界遺産があります。
今年7月には奈良県の「飛鳥・藤原の宮都」が新たに登録されたばかりです。
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