世界で幸せな国NZ10位日本54位 : 他人への寛容度の差が浮き彫りに

Kia ora

ニュージーランドは世界で10番目に幸せな国だというニュースを先日耳にしました。

ニュージーランドは地理的に他の国から離れている為平和で民主主義が進んだ国ですが、一方では、物価高や貧困化など様々な問題も抱えています。

ですので、この「世界で10番目に幸せな国」のニュースに驚いたという人は多いかと思います。

そこで「世界で10番目に幸せな国」の真相を調べてみました。ニュージーランドだけでなく日本の状況も紹介します。

はじめに

先日ラジオのトークバック番組で、ラジオキャスターがニュージーランドは世界で10番目に幸福度が高い国で、ヨーロッパ圏以外でトップ10にランクインしているのはニュージーランドだけであると、嬉々として話していました。

調べてみると、今年の3月に国連が発表した調査結果「世界幸福度調査」でニュージーランドは実際に10位となっていることがわかりました。
トップは5年連続でフィンランドとなっています。

「世界幸福度報告書」とは?

この 「世界幸福度報告書」は、国連の * Sustainable Development Solutions Network ( 持続可能な開発ソリューション・ネットワーク)が世界各国の幸福の度合いをまとめたものです。2012年より毎年156か国を対象に行われており、今年で10年目になります。英語では World Happiness Report(ワールドハピネスレポート)と呼ばれます。

幸福の度合いは、次の6つの分野を含めた項目に対する回答者の主観的な値を0から10までの段階で数値化されています。

  • 一人当たりの国内総生産(対数)
  • 社会保障制度などの社会的支援(ソーシャルサポート、困ったときに頼ることができる親戚や友人がいるか)
  • 健康寿命
  • 人生における自由度(人生で何をするかの選択の自由に満足しているか)
  • 他人への寛容さ(過去1か月の間にチャリティなどに寄付をしたことがあるか)
  • 腐敗の認識(不満・悲しみ・怒りの少なさ、社会・政府に腐敗が蔓延していないか)

毎年各国で約1,000 人分の回答結果が評価された後に、過去3年間の平均に基づいて各年の幸福度ランキングが決定されています。
ですので、今年2022年に公開された幸福度数は、2019年から2021年の結果を元に算出されています。

* Sustainable Development Solutions Network( 持続可能な開発ソリューション・ネットワーク)

Sustainable Development Solutions Network(持続可能な開発ソリューション・ネットワーク)は、持続可能な社会を実現するため、学術機関や企業、市民団体をはじめとするステークホルダー連携のもと解決策を見出すとともに協働して実践していくことを目的としている世界規模のネットワークで、2012年8月、国連の潘基文事務総長が設立

( 出典http://sdsnjapan.org/about/about-sdsn/)

2022年の「世界幸福度報告」総評

今年で10周年を迎えた「世界幸福度報告書」のトップ10にランクインしている国は次の通りでした。

 1位 フィンランド
 2位 デンマーク
 3位 アイスランド
 4位 スイス
 5位 オランダ
 6位 ルクセンブルク
 7位 スウェーデン
 8位 ノルウェー
 9位 イスラエル
10位 ニュージーランド

フィンランドは2位以下にかなりの差をつけ、5年連続でトップに輝いています。また、2位以下も例年通り圧倒的に北欧圏の国により占められています。
10年前に5位のカナダは15位、アメリカ合衆国は前年度より3ランク上昇して16位、イギリスは17位でした。

最下位はアフガニスタン、次いでレバノン、ルワンダの順でした。これらの最下位の国では、戦争や国内紛争が大きく人々の感情に影響していることが反映しています。

ちなみに、ロシアのウクライナ侵略は今年の調査結果には含まれていません。

 

全体的に、今年もコロナ禍の影響が色濃く反映される結果となりました。
去年2021年に引き続き、上位にランクインしている国では、他人を助けたりボランティア活動や寄付などの項目が顕著でした。困っている人を助ける行為により、慈悲の恩恵を受けた人だけでなく周囲の人も真似して慈悲を施すようになり、相乗効果でコミュニティー全体の幸福度が高まっているものと、専門家は指摘しています。

ニュージーランド

さて、ニュージーランドは今年1つランクを下げての10位でしたが、上位10か国の中で唯一ヨーロッパ兼ではない国として目を見張るものがあります。お隣のオーストラリアは2つ下の12位でした。

ニュージーランドの特徴として最も顕著に現れているのが、上位の国に共通するボランティアやチャリティーに参加して他人を助けるなど、「他人への寛容さ」が高いことです。

また、自由に選択ができる経験は幸せ感を味わいやすいとある調査で結果が出ているように、ニュージーランドは自由な選択ができる他、社会保障の充実、政府自体が健全で国民と密接に繋がっている点も、トップ10位にランクインした要因に挙げられています。

加えて、去年行われた世界の住みやすい国の調査でニュージーランドは2位にランクインした要因となった、山やビーチ、湖などの自然を身近に楽しむことが出きることと、ゆっくりとした生活スタイルを保つことができるという2点も、人々の幸せ度に貢献していると言えます。

因みにニュージーランドの首都ウェリントンは、2年前の都市別の幸福度調査で第三位にランクされています。 一位はやはりフィンランドの首都ヘルシンキで、2位はデンマークのオーフスでした。

日本

それでは、日本の幸福度数はというと、54位でした。2020年の62位、2021年の56位から順序を挙げていますが、残念ながら先進諸国の中では順序が低い方に位置づけられます。「一人当たりの国内総生産(対数)」や、「社会的支援」、「健康寿命」、「人生における自由度」の項目では上位にランクインできるほどの高い値を示していますが、「他人への寛容さ」が極端に低く総合評価に影響しています。

あとがき

ニュージーランドの分析だけを読むとぼんやりとしかわかりませんが、全く逆の状況にある日本と比べてみると、幸福とは何であるかよく理解できますよね。
「他人への寛容さ」つまり優しい心が幸せの鍵です。
それにしてもいくら何でも日本が54位だとはとても残念です。

最後に、ニュージーランドの社会や生活に興味のある方は、食料品の値段の高騰や、民主主義度メンタルヘルスについても特集していますので、是非併せてご覧ください。

 

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1997年にNZに渡航。以来住み心地がよく現在に至る。旅行、ホテル業界を経て現在は教育業界に従事。 趣味は、ガーデニング、アートと映画鑑賞、夏のキャンプ旅行。 パートナーと中学生娘とウェリントン在住。