NZ国鳥キウィ解説:特徴/人気の理由/マオリ族との関係など

Kia ora

ニュージーランドを代表する鳥と言えばもちろんキウィ。
数多くの珍しい鳥がニュージーランドで見かけられますが、その中でもキウィは特別な存在です。

この編ではキウィがNZ国民に人気がある理由の他、マオリ族との関係や、特徴、保護活動など、さまざまな角度からキウィについて解説していきます。

キウィは何故特別な存在?

ニュージーランドに生息する鳥の25%の種は、ニュージーランドの固有種です。つまり、NZで見かける鳥の1/4の種類は、他では見ることが出来ません。

その例として、キウイやカカポ、タカへ、プケコ、カカ、ケレルなど思い浮かぶだけでも沢山の鳥の名前を挙げることができます。

そしてその珍しい鳥の中でも、キウィは特別な存在です。誰しもがNZ国民に最も愛されている鳥だと断言することでしょう。
その姿は1ドル硬貨にも施されています。

©️ Brenda Anderson via Flickr

何故キウィがニュージーランド国民にとって特別な存在であるかには、2つの理由があります。

1. 愛くるしい姿

まずは何言っても、身体的な特徴にあります。身体が小さくて丸っこく、羽が毛のように長く、髭や太い足を持つキウィは、鳥というよりは哺乳動物に近い愛くるしい姿をしています
他の陸地から遠く離れた小さい島にだけに生息し、哺乳動物に似た可愛い鳥というだけでも、充分に特別な存在であることに値することでしょう。

2.  マオリ族にとって聖なる鳥

2つ目の理由として、NZの原住民マオリ族により聖なる鳥として崇められているも挙げられます。
マオリ神話の中で、キウィは森の守護神 Tāne Mahuta ( ターネ マフタ )  の子供として最初に地上で生命を吹き込まれた鳥として伝えられています。そのためキウィは tapu (タプ)と呼ばれる聖なる鳥として、一般のマオリ族の間で狩られることはありませんでした。狩りが出来たのは首長のみで、キウィの羽は貴重な飾りとして重宝されてきました。

キウイの特徴

それではキウィの特徴を挙げていきます。
皆さん、幾つ知っていますか?

  • 飛べない鳥、地上で暮らす
  • 夜行性
  • 長いくちばしの根本に鼻がある
  • 視力は弱いが、嗅覚が鋭い
  • 昆虫を食べる
  • 名前はポリネシア諸島に生息する Kivi に形が似ていることに由来する
  • つがいで暮し寿命は約30~50年
  • 鳥の中でも卵の雌の身体を占める割合が1/3と大きい (人間の3歳児を産むに等しい)
  • 雛は完成した姿で産まれ、数日で自分の足で立って昆虫を食べ始める
  • 雛はネズミやネコ、犬、いたちなどに襲われやすく、生存率は僅か5%である
  • 現在の生息数は約7万羽。毎年3%の割合で減っている。
  • 5つの種がある
    Brown kiwi、Great spotted kiwi/roroa、Little spotted kiwi、Rowi、Tokoeka
  • 特に、Little spotted kiwiは生息数が1900羽、Rowi は 450羽と数が少ない
  • D.O.C ( Department Of Conservation : 自然環境保護局) と、民間団体が一体になって保護に努めている

飛べない理由

どうしてキウィは飛べないのかというと、ずばり飛ぶ必要がなかったからです。

ニュージーランドは古代大陸のゴンドワナ大陸から約 6千8百万年前から分離して以来、1, 000年前にマオリ族が入植するまでの間は哺乳動物が生息せず、キウィの天敵は梟、鷲、鷹などの鳥のみでした。
その為地上で臭いをかぎ分けて襲われるということがなく、森林の中の地面で昆虫を食べたり巣を作り快適な生活をしている内に飛ぶ必要がなくなり、翼が退化たという訳です。
実際に現在でもキウィには退化した翼の骨があります。

ちなみに、同じような理由で kākāpō ( カカポ) takahē ( タカへ)  weka ( ウェカ) 、ペンギンや 絶滅種の moa (モア ) など、ニュージーランドには飛べない鳥が数多く生息しています。

保護活動

繰り返しになりますが、キウィの生息数は7万羽、そして little spotted kiwiRowi の種においては、それぞれの生息数が1900、450羽と絶滅の危険性があります。
そのため、D.O.C ( Department Of Conservation : 自然環境保護局) と、民間団体が一体になってキウィの保護活動に勤めています。これからそのほんの一例を紹介します。

キウィの中でも Little spotted kiwiRowi の種は、特に身体が小さく犬やいたちなどに襲われやすいため、数が激減しています。
そこで、D.O.C ( Department Of Conservation : 自然環境保護局)は、まず本土から離れた離島を完全に天敵がいない状態にし、そこに本土からキウィを移動した後に繁殖させ数を増やしています。

Little spotted kiwi は現在ウェリントン北部の Kapati Island ( カピティ島)などの離島の他、Zealandia ( ジーランディア:鳥の聖域 ) などの鳥の聖域で保護されています。野生としては本土には生息していません。
Rowiは、南島西部の Ōkārito ( オカリト ) の鳥の聖域や、Marlborough Sounds ( マールボロー・サウンド)の天敵がいない島に生息しています。

あとがき

NZ名物の果物のキウイフルーツの名称は、もちろんこの可愛らしい鳥のキウィから来ています。丸くて、茶色で、毛が生えていてよく似ていますよね?
それからニュージーランド人がキウイと呼ばれるのは、鳥のキウィがロゴになっている靴磨き用のクリームに由来しています。
詳しくはこちらをご覧ください。

 

また、キウィに興味のある方は飛べない鳥 Kākāpō (カカポ )についても特集を組んでいますのでこちらもどうぞ。

 

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1997年にNZに渡航。以来住み心地がよく現在に至る。旅行、ホテル業界を経て現在は教育業界に従事。 趣味は、ガーデニング、アートと映画鑑賞、夏のキャンプ旅行。 パートナーと中学生娘とウェリントン在住。