kia ora
春に先駆けて、ニュージーランドでは8月15日からシラス漁が解禁になっています。
シラスはニュージーランドでは whitebait と呼ばれます。もしかしたらもう口にしたという方もいらっしゃるかもしれませんね。
下の写真は3年前に魚屋に陳列されたwhitebaitです。南島産が100g当たり17ドル(1400円相当)の値段がついてました。今年はまだ私自身見かけてませんが、値段はそれより高く設定されるに違いありません。
whitebait を知りたいという方のために、whitebait の特徴や捕まえ方、それから食べ方について紹介していきます。
特徴
ニュージーランドで whitebaitと呼ばれるシラスは、春先群れとなって河口から川を上っていきます。
1960年になってようやくこの透明で小さな魚の群れが、5種類のニュージーランド固有の魚の稚魚から成ることが判明しました。
● whitebait 5種類の魚の名前
īnanga (Galaxias maculatus)
kōaro (Galaxias brevipinnis)
banded kōkopu (Galaxias fasciatus)
giant kōkopu (Galaxias argenteus)
shortjaw kōkopu (Galaxias postvectis)
この5種類の魚は*キュウリウオ目 Galaxiidae ( ガラクシアスカ ) 科に属し、南半球にのみ生息します。
体の大きさは魚により異なり、よく見かけられる īnanga 種は10cm, giant kōkopu は大きいもので 60cm 近くまで成長します。
Galaxiidae 科の名前は、魚の腹に沢山の星の模様があることから 銀河を意味する Galaxy に由来します。
*キュウリウオ目(英: Osmeriformes)は、硬骨魚類の分類群の一つ。3科22属で構成され、アユ、シシャモ、シラウオ、ワカサギなどよく知られた釣魚・食用魚を含む88種が所属する。ほぼすべての種類は淡水魚か、あるいは海洋と河川を往復して暮らす遡河性の魚類である。
(出典:ウキペディア https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%82%A6%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%82%AA%E7%9B%AE)
コツ
10月~11月にかけて春特有の潮流が現れる時がベストタイミングです。
鳥が集まっていたり、魚が集まっていて水面が渦をまいている所は、群生している確率が高いです。
かなり敏感な魚なので、音を立てたり急に動いて驚かさないようにすることが大事です。また目立たない色の服装をお勧めします。
留意点
捕る量に制限はありませんが、自然破壊に伴い生息地が減少し魚全体の量の数も減っています。
ですので、必ず自分たちで消費できる分のみ捕りましょう。
また網に掛かった他の類の魚や蟹などは、必ず水の中に戻してあげましょう。
この他、詳しいことはDOC ( NZ政府の自然保護省)のサイトをご覧ください。
https://www.doc.govt.nz/parks-and-recreation/things-to-do/fishing/whitebaiting/
食べる
ニュージーランドではさすがに生きたまま踊り食いをする人はいないようです。
実際自分で捕って踊り食いすることは可能ですが、水質汚染などの心配があるので、やはり一度火を通してから食べられる事をお薦めします。
日本でしたら釜揚げどんぶりやサラダを始め色々な料理に登場しますが、ニュージーランドでは何と言っても whitebait fritter / フリッターに限ります。
溶いた卵にwhitebaitを入れて塩胡椒で味付けし、油とバターを引いて熱したフライパンで焼くだけと、とても簡単です。
下の動画では whitebaitを捕まえて、まだ生きたままフリッターとしてフライパンの上で焼いている様子が大胆に写されています。是非ご覧ください。
whitebait fritter / フリッターは夏のイベント会場で定番となっている食べ物の一つです。
まだの方はこの夏是非お試しあれ。
Ngā mihi
wonderer