ニュージーランド航空「エアライン・オブ・ザ・イヤー2023」に。決め手はスカイネスト

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ニュージーランド航空が「エアライン・オブ・ザ・イヤー2023」に選ばれました。世界のトップに輝いた決め手となったのは、航空業界に革命を起こしたと言われる「スカイネスト」です。

これから、「エアライン・オブ・ザ・イヤー2023」にニュージーランド航空が選ばれた理由や気になる「スカイネット」について詳しく紹介します。

 「エアライン・オブ・ザ・イヤー2023」

 ★ エアライン・エクセレンス・アワードとは 

このほど エアライン・レイティング(AirlineRatings)が、2023年度の「エアライン・エクセレンス・アワード」を発表し、ニュージーランド航空がみごとトップの座に輝きました。

オーストラリアに本拠地を置くエアライン・レイティングスは、毎年世界の航空会社385社を対象とした安全性や機内で提供される製品などについての評価に基き、様々なアワードを発表しています。

その様々なアワードの中で「エアライン・エクセレンス・アワード」は大賞に値し、7つ星の安全評価を獲得していることを条件に、業界経験を持つ編集者による評価のほか、機齢、投資評価、乗客から投稿されたフィードバックなど12項目を考慮して決められます。

通称「エアライン・オブ・ザ・イヤー」と も呼ばれる「エアライン・エクセレンス・アワード」に、今年2023年はニュージーランド航空がカタール航空を抑えて堂々1位にランクインしました。

この「エアライン・エクセレンス・アワード」トップ10には次のような航空会社がランクインしています。

1位:ニュージーランド航空
2位:カタール航空
3位:エティハド航空
4位:大韓航空
5位:シンガポール航空
6位:カンタス航空
7位:ヴァージン・オーストラリア/アトランティック航空
8位:エバー航空
9位:キャセイパシフィック航空
10位:エミレーツ航空

残念ながら、日本の航空会社はトップ10位に含まれず、全日本空輸(ANA)は14位、日本航空(JAL)は19位という結果でした。

 ★ 1位の決め手は

エアライン・レイティングスによると、「エアライン・エクセレンス・アワード」のトップ5社のスコアは差ほど変わりなかった中で、ニュージーランド航空は主要な部門で一位のスコアを出したことと、何より「スカイネット」が大きな決め手になったそうです。

ニュージーランド航空への詳しい評価の抜粋を挙げます。

  • ニュージーランド航空の特徴である多面的な取り組みと、企業として卓越した統治能力で、常に航空界会社と顧客に貢献している。
  • どの航空会社よりも、大半の乗客が旅をするエコノミークラスに乗客の快適性を追求した様々なオプションが儲けられている。中でも、特に「スカイネスト」は前例がなく画期的である。

さらに、エアライン・レイティングスはニュージーランド航空の勝因の背景に、

南太平洋の一番下に位置する小さな島に住むニュージーランド人は、地理上孤立しているおかげで、既存の枠にとらわれない考え方をすることができる。これは航空会社だけでなく色々な業界に当てはまる

と、分析しています。

 ★ 他のカテゴリー結果

エアライン・レーティングス・ドットコムによる世界一安全な航空会社のリストでは、ニュージーランド航空は今年はカンタス航空に首位を譲り、2位でした。

他のカテゴリーについては次の通りです。

エコノミークラス:ニュージーランド航空
プレミアム・エコノミー : エミレーツ航空
ビジネスクラス:カタール航空
ファーストクラス:シンガポール航空
機内エンターテインメント : エミレーツ航空
キャビンクルー:バージン・オーストラリア/アトランティック

やはりニュージーランド航空はエコノミークラスに強いということですよね。

  スカイネストとは

ニュージーランド航空が「エアライン・オブ・ザ・イヤー2023」に輝いた決め手となったと知って、「スカイネスト」とは何ぞや?と皆さん気になっていることでしょう。

ニュージーランド航空が製作した画像を見たらおわかりいただけるように、「スカイネスト」は3段ベッドの寝台です。エコノミークラスの乗客は飛行中「スカイネスト」で横になって休むことが出来ます。

飛行機の中に座席とは別に寝台があるなんて、正に斬新なアイデアじゃありませんか❗世界の航空会社の注目を浴びても不思議ではありません。

「スカイネスト」の特徴は、

  • 六つの寝台にはそれぞれ枕やシーツ、毛布の他に、耳栓、読書灯、USB電源、換気口、休息用にデザインされた照明が置かれている。
  • 来年2024年の9月、オークランド~ニューヨーク/シカゴ間の直行便に導入される見通し。日本~ニュージーランド間は未定
  • 料金:4時間ごとに400~600NZドル(約3万4000~5万1000円)事前予約可

と、日本~ニュージーランド間は未定ですが、オークランド~ニューヨーク間は直行便で16時間強かかるそうなので、この「スカイネスト」は利用価値が高そうですよね。

  「ベスト・エンプロイヤー・オブ・ザ・イヤー」

 ニュージーランド航空は  「エアライン・エクセレンス・アワード」とともに、国内の「ベスト・エンプロイヤー・オブ・ザ・イヤー」の座にも輝いています。今年で7回目の受賞です。

この「ベスト・エンプロイヤー・オブ・ザ・イヤー」は、ランスタッドアワードと呼ばれ、世界共通の基準のもと、各国で4,000人の一般人を対象に大手150社の魅力度を毎年調査しており、世界で最も誉れある「エンプロイヤーブランド・企業魅力度」を測る賞として高く評価されています。

12,000人が従事するニュージーランド航空のフォーラン代表取締役は、従業員が生涯に渡って仕事への取り組むことができる素晴らしい風潮と、ありのまま目標に向かって頑張る環境であると受賞の喜びを表しました。

魅力的な会社だからこそ、エアライン・オブ・ザ・イヤーにもなり得るのでしょうね。

  乗客の体重を計る?

ニュージーランド航空と言えば、乗客の体重を計ることを最近発表したことでも話題になっています。

「体重を計る?」と驚く人も多いかと思いますが、ご安心ください。これは調査の為で、5年毎に一万人の乗客を対象に行われています。勿論、調査に答えるのは乗客の任意の元であって、強制ではありません。また、計られた体重は各個人の記録としては残らないそうです。
同じ調査では、乗客の体重の他、食器や寝具などの備品の重さも計られます。

重さを計る目的は、安全性を図るためで、飛行機の重さをより正確に知ることにより、飛行に必要な燃料を正確に算出できるとニュージーランド航空はコメントしています。
ただ単に、燃料コストを抑えるためではないかと思ってましたが、そうではないようですね。

また三年前には国内線の乗客を対象とした体重調査が行われています。その時は大きな騒ぎにならず問題なく行われた模様です。

   あとがき

「エアライン・エクセレンス・アワード」の主催者のエアライン・レイティングスによるニュージーランド全体を指してのコメント、「地理上隔離されているから枠に囚われない考え方をする」はずばり当てはまっていますよね。
ニュージーランドに住んだことがある人ならわかってもらえるかと思います。

ニュージーランド人は自分で作るDYI ( Do It Yourself ) 精神に溢れた国民と言われ、多少のものなら自分で作ろうとします。
私たちニュージーランドに住む日本人でも、日本のようにそう簡単に品物が手に入らないので、自分で作ったという話を多々耳にします。

既製品でなく自分オリジナルのものを作るという時点で、他にないユニークな発想に繋がっているのではないでしょうか。同意してもらえば嬉しいです。

Ngā mihi
wonderer

(参照)

new-zealand-named-airline-of-the-year-2023-by-airlineratings-com.amp.htm

https://www.rnz.co.nz/news/business/491064/air-new-zealand-named-world-s-best-airline

https://www.stuff.co.nz/travel/news/132182295/air-new-zealand-regains-title-of-worlds-best-airline

Air New Zealand’s economy bunk beds claim top award | Stuff.co.nz

ABOUTこの記事をかいた人

1997年にNZに渡航。以来住み心地がよく現在に至る。旅行、ホテル業界を経て現在は教育業界に従事。 趣味は、ガーデニング、アートと映画鑑賞、夏のキャンプ旅行。 パートナーと中学生娘とウェリントン在住。