ニュージーランドならではの言葉や事柄を Kiwiana ( キウィアナ ) といいます。
Kiwiana ( キウィアナ ) 用語の中には、cheerio ( 調理済みのカクテルソーセージ)や chocolate fish ( チョコレートをコーティングした魚の形をしたマシュマロ )などニュージーランドに長年住んでいると当り前になっていて、実はニュージーランドならではのものだと知らなかったものも含めて沢山あります。
その中でも、知っていそうで実はよく知らなかった身近な Kiwiana ( キウィアナ ) 用語として、 Kiwi ( キウィ ) を紹介します。
なぜニュージーランド人はKiwi ( キウィ ) と呼ばれるのか?
どうしてニュージーランド人はKiwi ( キウィ ) と呼ばれるようになったのかと聞かれて、普通は鳥か 果物のどちらかの Kiwi ( キウィ ) が由来していると答えることでしょう。
鳥の Kiwi ( キウィ ) だと答えた方、近いですが正解ではありません。
正解はキウィの鳥のロゴの入った靴磨きです。
また、そのきっかけとなったのは、第一次世界大戦中(1914 – 18 年)のことです。
それまでニュージーランド人は Enzedder ( エンゼッダー)、マオリ人は Maorilander ( マオリランダー) と海外で呼ばれていました。
第一次世界大戦中イギリス連合軍に加わったニュージーランド兵士は、オーストラリア兵士と共に、キウィの鳥のロゴが入った靴磨きで磨きあげた軍隊のブーツを履いていることで知られていました。
そのため、オーストラリアとニュージーランドの兵士は、次第にイギリス連合軍から キウィ部隊と呼ばれるようになりました。
そして第二次世界中(1939-45年)には、ニュージーランドの兵士だけがキウィと呼ばれようになったことから、やがて兵士だけでなくすべてのニュージーランド市民がキウィと呼ばれるようになったという訳です。
日本でも馴染みのあるこのキウィの鳥のロゴの入った靴磨き、ニュージーランド産かと思いきや、実はオーストラリアで製造されています。
ニュージーランド出身の奥さんを思って、製造者がキウィの鳥のロゴを取り入れたとか。
いい話しだと思いませんか?
鳥の Kiwi の名前の由来
さて靴磨きのロゴにもなった鳥の Kiwi ( キウィ )ですが、その名前の由来には幾つかの説があります。
最も有力な説は、今から1000年くらい前にニュージ―ランドに上陸したポリネジア人が、故郷に生息する 特徴がよく似ている Kivi という鳥の名で呼んだのが始まりだと言われています。
(注:マオリ語にはⅤの音はなくポリネシアのVの音のほとんどは W で発音されています)
ちなみにこの鳥の Kiwi ( キウィ )は、雄と雌のカップルは一生を共にするだけでなく雄が雌に代わって卵を抱いたりと、夫婦仲のいい鳥だと言われていました。
家事や育児をこなすニュージーランド人男性がよく good old Kiwi husband とも呼ばれているのはこの為です。
が、実は雄は雌が卵を抱いている間に他の雌と浮気することが数年前に研究者より発表されており、good old Kiwi husband という表現が今でも適切であるかどうかは定かではありません。
鳥のキウィの詳細はこの記事をご参考ください。
キウィフルーツの名前の由来
ニュージーランド産のキウィフルーツは世界的に人気があり、日本のスーパーマーケットでも売られているほどですが、そのキウィフルーツのルーツは何と中国にあります。
1904年に中国から種が持ち込まれ事がきっかけに、ニュージーランドでも栽培されることになりました。
中国では yang tao と呼ばれているこのキウィフルーツ、ニュージーランドに入ってきた当初は、色や味が似ている事から Chinese Gooseberries (セイヨウスグリ)と呼ばれていました。
が、Gooseberries (セイヨウスグリ)はあまり人気がなかったので、1959年に思い切ってキウィフルーツの名に変えられました。
動物の名をフルーツに付けるなんて少し変わっているように思えますが、どちらも小さくて丸くて、茶色で毛が生えていることから、着けられたそうです。
よくぞ付けられた名前だと思いませんか?
キウイフルーツについてもっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
以上、Kiwiana ( キウィアナ ) 用語特集の第一回目の今回は、” kiwi ”について説明しました。
これから第二弾と続きます。お楽しみに。
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