Kia ora
ニュージーランドの首都ウェリントンではこの夏、世界最大級クラスの恐竜パタゴティタンを見ることができます。その体長はなんと30メートル!
パタゴティタンは2014年にアルゼンチンのパタゴニアで発掘され、かのサー・デイビッド・アッテンボローをして古生学史上奇跡的発見と言わしめました。
そのパタゴティタンを要する『パタゴニア大恐竜展』は、ニュージーランドではウェリントンのテパパ博物館のみの開催となっています。
1億8千万年前の化石が見られるこの『パタゴニア大恐竜展』、夏休みにウェリントンを訪れる予定の方は要チェック間違いなしです。
特徴
まずは『パタゴニア大恐竜展』の特徴から。
- アルゼンチンの考古博物館出展。ニュージーランドでは初めての展示
- 体長30メートル、地上で最大の生き物の一つと言われる Patagotitan(パタゴティタン)の完全な姿が見れる
- パタゴティタンの他にも、世界一小さい Manidens condorensisやパタゴティタンを捕食した恐ろしいTyrannotitan (ティラノティタン)など11体の本物と見まがう模型が展示。
- 古生物学者が古代生物を復旧させる模様や、恐竜がどのように環境への適応していたかを学べる
- バーチャル恐竜を作ったりと、楽しいアクティビティも満載




*パタゴティタン
パタゴティタン(Patagotitan)は、アルゼンチン・パタゴニア・チュブ州のセロバルチーノ累層で見つかったティタノサウルス類の竜脚類の属である。 パタゴティタン・マヨルム(Patagotitan mayorum)一種のみで知られる。2014年に初めに報告され、2017年にホセ・カルバリードらによって公式に記載された
*ティラノティタン
ティラノティタン (Tyrannotitan)はアルゼンチン・チュブ県の白亜紀前期アプト階の地層から発見されているカルカロドントサウルス科に属する獣脚類恐竜。基盤的なギガノトサウルス族とされる。模式種ティラノティタン・クブテンシス Tyrannotitan chubutensisのみで知られる。属名は古代ギリシャ語で「暴君の巨人」を意味し、種小名はチュブ県に因む。しばしばサブカルチャーの分野ではティラノサウルスに似た姿で復元されたりティラノサウルス類であるかのように描かれたりするが、系統的には遠縁である。出典:『ウィキペディア(Wikipedia)』
ハイライト
『パタゴニア大恐竜展』のハイライトは何といってもパタゴティタンに限ります。
そのパタゴティタンがどんな恐竜かというと
- 2014年羊飼いと犬によって偶然化石が発見された
- 化石を3Dスキャンを使って作った本物と全く違いない模型
- 鼻先から尾の末端まで30メートルの長さ
- 重さ57トン、12頭の象の重さに匹敵
- 大腿骨でも2.4メートルの長さ、化石は1億8千万年前のもの(写真下)
- 草食
- 南半球に存在、北半球では見られない

そのパタゴティタンの他にも、11体の恐竜の完全な姿をした模型が展示されています。
その中でも面白いのは、パタゴティタンの横に並んで展示されているティラノティタンです。ティラノティタンは自分より大きい草食性のパタゴティタンを食べていたといいます。
そして、Manidens condorensisと呼ばれる世界一小さい恐竜は、重さ1kg。ニュージーランドの固有の鳥の Takahe (タカへ) と同じ重さだそうです。

感想
とにかくパタゴティタンの大きさに圧倒されました。
パタゴティタンの横にはこれまた大きいティラノティタンが並んでいて迫力があります。
奥の壁には生きている恐竜を再現した画像が投射されていたり、ゆったりとしたスペース、それから少し落とされた照明の度合いなど、とても美しいエキシビションです。
また、一つ一つの恐竜についてもそうですが、パタゴニアの砂漠での化石の発掘の様子や、古代大陸のゴンドワナ大陸が分化して南アメリカ大陸が形成された過程なども学べました。
入場料として大人1人29.90NZドルかかりますが、十分にその価値があります。恐竜ファンでない方にもお薦めです。勿論ファミリーパスや学生割引もあります。


展示詳細
『Dinosaurs of Patagonia (Ngā Taniwha o Rūpapa、パタゴニア大恐竜展) 』
- 開催期間 | 2023年12月16日 – 2024年4月28日
- 場所 | テパパ博物館4階
- 入場料 |
大人$29.90
学生、年金受給者、コミュニティ・カード保持者 $22.50
子供3-15歳$14.90
家族パスA (大人1人子供2人) $49.90
家族パスB (大人2人子供2人) $74.90 - 対象年齢 |全年齢
- 所要時間 |約60分
- 入場券予約 |Ticketek https://premier.ticketek.co.nz/shows/Show.aspx?sh=patagon23
あとがき
パタゴニアとニュージーランドは元々古代大陸ゴンドワナ大陸で繋がっていました。もしかしたらニュージーランドにもパタゴティタンのような大きな恐竜が生きていたかもと考えると、胸がわくわくしますよね。
次回は、ウェリントンではこの『パタゴニア大恐竜展』と同時開催されている『マーベル:地上最強のエキシビション』を特集する予定です。
ご期待のほどを。
Ngā mihi
wonderer