Kia ora
この程世界的に行われた調査で、ニュージーランドの首都のウェリントンは環境の安全性(Environmental Security)において、世界でトップに選ばれました。
ウエリントンに住むものにとってはとても喜ばしいことです。
でも具体的に環境の安全性(Environmental Security)って一体具体的にどういうこと?
という訳で、どんな調査だったのか調べてみました。
Wellington city ranks first in the world for environmental security, UK’s Economist says – https://t.co/srR1Y5l0ar https://t.co/YK8C7zn6cZ pic.twitter.com/8kAiHGt6LY
— Maximum Pest Control Services (@maxipestcontrol) September 1, 2021
どんな調査?
ウェリントンが輝くしも世界ランキング一位に選ばれたのは、先月イギリスの経済紙「The Economist」上で発表された『Safe Cities Index 2021』という調査になります。
この『Safe Cities Index 2021』は、サイバーセキュリティ、医療・健康環境の安全性、インフラの安全性、個人の安全性、環境の安全性の5つのカテゴリーで世界60都市を対象に行われた調査結果の指標がまとめられています。
その5つのカテゴリーの内、環境の安全性(Environmental Security)において、ウェリントンの指標が他の都市に比べて最も高かったというものです。
Safe Cities Index 2021
ポストコロナ時代に求められる新たな包括的アプローチ
本報告書について
『The Safe Cities Index 2021』は、NECによる協賛の下で、ザ・エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(The Economist Intelligence Unit = EIU)が作成した報告書である。シリーズ第4回目となる本報告書の作成にあたっては、76の指標を
サイバーセキュリティ(Digital Security)
医療・健康環境の安全性(Health Security)
インフラの安全性(Infrastructure Security)
個人の安全性(Personal Security)
環境の安全性(Environmental Security)
という5つのカテゴリーに分け、世界60都市を対象とした分析が行われた。出典元 https://safecities.economist.com/safe-cities-2021-whitepaper-jp
ウェリントンが評価された要因
ウェリントンが環境の安全性(Environmental Security)で高く評価された要因に、都市計画として次の二点の項目が取り組んでいることが挙げられています。
- 二酸化炭素の排出を削減し地球温暖化を抑える
- 都市の自然環境の保護と改善
また、この調査に加わった生物学の専門家によれば、ウェリントンは在来種の 生物の多様性が確実に進化している世界でも希な都市でもあるそうです。
さてその首位のウェリントンの指標は91.7 で、2位のカナダのトロントは 90.3 でした。60都市の平均指標は 68.5 となってますので、ウェリントンもトロントも飛び抜けていると言っていいと思います。
ちなみに、お隣の国オーストラリアではシドニーが79.0 で16位、メルボルンは76.1で25位と思いのほか低く位置にあります。最低はカイロの33.8、クウェートは22.8となっています。
ウェリントンの反応
この調査結果を受けてウェリントン市長 Andy Foster ( アンディ・フォスター ) 氏 は次のようにコメントしています。
ウェリントンはこれまで数十年に渡り市の環境の保護と向上に必死に努めてきたきました。例として、1993年にペストコントロールを始め、その一環として天敵であるポッソムを徹底的に駆除していました。
中でも 自然保護区である Zealandiaは、長年に渡る自然環境の復元作業の中で要となるプロジェクトでした。
『Safe Cities Index 2021』の報告書の中で、環境の安全性(Environmental Security)を図るにあたり成功するカギとなるのは、「市や政府機関が市民に環境保護を強制するのではなく、コミュニティ自体が自発的に取り組めるようにリードすることである」と明確に提示されています。
この項目に関し、「ウェリントンは正しくその通りである。過去20年の間に、コミュニティベースの環境問題に取り組む団体の数が2から140に飛躍している」と市長は述べています。
更にウエリントンの市議会委員で環境問題委員長の Thomas Nash ( トーマス・ナッシュ ) 氏は、次のような理由からウェリントンの地理も重要な役割を果たしていると付け加えています。
- 風が強いため水や空気の汚染が少ない
- 市街地に樹木が多い
- 二箇所に設置されている風力発電基地のおかげで、再生可能エネルギーにも充分に恵まれている
と、良いことづくめのように聞こえますが、地球温暖化現象に関しては全く状況が異なるようです。
交通、住宅、水、生物の多種多様性の状態を大きく変える必要があり、大胆な策と、社会と提携して根気強く向きあう必要があると述べられています。
総合ランキングは?
環境の安全性(Environmental Security)ではウェリントンは一位でしたが、他の4つのカテゴリーを含めた総合ランキングでは、7位に入っています。
総合一位はコペンハーゲン、次いでトロント、シンガポール、シドニー、東京、アムステルダムでした。
あとがき
ウェリントンのこともそうですが、東京が総合ランキングで5位、ウェリントンが7位に入っているとは喜ばしいことですね。
東京は、医療・健康環境の安全性でトップ、インフラの安全性で5位に入っています。
(ちなみに、医療・健康環境の安全性には大阪が5位にランキングしています。)
それにしても、ウェリントンのきれいな空気や水が強い風のおかげであるとは意外でした。
つい「風させなければ本当に良い所なのに。。。」と思いがちですが、今後は見方を変えてポジティブに風に向き合うと思っています。
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